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2009年6月

2009年6月28日 (日)

北米、電子書籍市場が大ブレイク

日経エレクトロニクス6月29日号は読んだ。とても面白かった。その号だけでも購入する価値はあると思った。

国内では5年前ソニーから「LIBRie(リブリエ)」が発売されたが、販売不振で撤退されたことはご存じだろう。しかし北米ではリーマン・ショックなどの大不況にもかかわらず去年秋あたりから大ブレイクしたようだ。

とりあえず電子書籍市場についておさらいしたい。

・2004年4月 ソニーが国内で「LBRIe」発売
・2006年10月 ソニーが北米で「Reader」初代機発売
・2007年2月 ソニー、国内から撤退

・2007年10月 ソニーが「Reader」第二世代機発売
・2007年11月 Amazon.comが「Kindle」初代機発売
・2008年10月 ソニーが「Reader」第三世代機発売
・2009年2月 ソニー、国内の「LBRIe」のコンテンツ配信事業清算

・2009年2月 Amazon.comが「Kindle」第二世代機発売
・2009年6月 Amazon.comが「Kindle」第三世代機発売

Amazonの「Kindle」の特徴とは、通信端末を搭載した点だ。面白いことに通信契約をすることもなくすぐに使えることだ。通信料を別途支払うこともない。Amazon.com社が通信料(毎月2ドル)を負担しているようだ。さすが米国のIT企業には儲かるビジネスモデルを考えるのが上手いのだ。

 ソニーは同事業の拠点を米国に移すことで成功をつかみ,ここにきて急成長を遂げている。「この経済不況下でも,売り上げが予想以上に伸びている」。同事 業の責任者である野口不二夫氏の声は弾む。ソニーが米国で最初の電子書籍端末を投入したのは2006年10月注1)。それから2008年11月末までの約 2年間で販売してきた端末は,累積30万台。ところが,その後2009年1月末までの2カ月間で,販売台数は累積40万台にまで急増した。

なぜソニーが北米で成功したのは、国内の失敗教訓から学んだのは何よりコンテンツの重要性だったようだ。もちろん、ライバルのAmazon.comの参入も大きかった。そのAmazon.comによると、国内で発売された「LBRIe」により影響を受けて開発が始まったようだ。ちなみにそのAmazon.comは現在、市場をトップシェアでリードしている。

2006年1月 ソニーのCEO(当時)のストリンガー氏が米国での電子書籍事業参入を発表したが、実際に発売するのに(2006年10月発売)9ヶ月かかった。それはコンテンツをとにかく集めるのに奔走したようだ。 

ソニーには、立派に市場の開拓の役割を果たした。国内での失敗を受けてもあきらめなかったのは、ストリンガー氏の功績だといってもいいと思う。それがなければ、今頃ではAmazon.comが独占していたかもしれない。ソニーのエレクトロニクス事業として一番成長率の大きい事業だそうだ。そういえば「ΣBook」もあったな・・・

現在はSumsung、Googleも参入を表明しており、市場への取り組みは本気だ。特に最近Googleによる書籍の著作権などで話題になっているのはご存じだろう。それは電子書籍市場をリードするためだ。

ちなみに、ソニーがGoogleと提携している。Googleが集めたコンテンツにより、無料コンテンツがソニーの「Redear」で膨大に読めるようになったようだ。Google、恐るべし。ちなみにソニーがオープン規格を重視したことで、オープン大好きのGoogleと提携できたと思っている。Amazon.comの「Kindle」は極めてクローズド規格であるため、アンチKindle派のメーカー、出版社が多いようだ。これもオープン性にこだわったストリンガー氏の功績だろう。

Apple社の参入は時間の問題だそうだ。その参入により、電子書籍市場が間違いなくさらに拡大されるだろう。

課題点といえば、電子書籍リーダーのパネルはE Ink社がほぼ独占している。ソニーの「Redear」でさえ、EInk製だそうだ。そのため、画質面で差別化するのは不可能だ。しかし米国ベンチャーも参入する話も出ており、画質が向上するのは時間の問題だろう。液晶のシャープも力を入れる見通しだ。 そのシャープは、素晴らしい液晶技術を持っており、シャープならの液晶が搭載されるならば楽しみだ。

電子書籍市場では、当面欧米などの英語圏で中心に展開されると思われる。国内での展開はまだ未定だ。しかし、国内の出版社も電子書籍への理解が進んでおり、国内での市場の立ち上げへの再挑戦になるのは時間の問題だろう。

本好きの俺としては、ぜひ国内も電子書籍の市場が早く立ち上がってもらいたい。図書館も電子書籍を利用できるようになれば、本物の電子書籍時代が来たといえるだろう。

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2009年6月26日 (金)

DVD Burningサービス終了へ

KDDI、配信動画をDVDに焼く「DVD Burning」サービス終了
-東芝のレコーダ「VARDIA」で採用。「大変残念」

セルDVD映像配信サービス「DVD Burning」の提供終了について

「特選!DVD Burning」サイト閉鎖
>誠に申し訳ありませんが、「特選!DVD Burning」サイトは2009年6月26日に閉鎖いたしました。

m9(^Д^)プギャー

と言いたくなる気分であった。

その件と関係しているか知らないが、東芝の西田社長が

やっとBD参入の可能性を示唆したところですね。

それにしても負け惜しみ感たっぷりのコメントだなww

別に東芝がBD参入してもかまいませんよ。ただし、麻倉先生のおっしゃるとおり、 RD厨といわれるファンのために本気で開発してもらいたいところですよ。ソニーがVHSを本気で作ったように。片岡氏などの開発者達には、BDアレルギーが残っているか気になるところだろう。その熱心なファンのために変なプライドを捨てるべきだ。

さてさて、ちょっと古いが、ITmediaにBDを貶すのが目的だと思われる記事が載っていたことが、話題になっている。

20096262_3

 

見れば見るほど、HD DVDの数字は不自然だなと感じる。回答者にはDVDプレイヤーとして勘違いしたのではと思うw それにしてもITmediaには、変なアンケート結果発表の記事を載ることが多いね。

さてさて、バンダイビジュアルが発表した興味深いアンケート結果

Bandai

日本の話だが、PS3を持っている人が57%であるのは明らかになった。

一応俺には、PS3+X90などのBDレコーダ+S5000ESという再生機+PC(BDドライブ搭載自作PC)を持っている。そのようなユーザーには0%だったそうだ。さすがにはニッチだろうかw

かなりのAVマニアでも、BDドライブ搭載PCを持っている人はおそらくレアなので、かなり珍しいかもしれませんな。

それにしても、PS3否定派と思われるユーザーがやはり存在するようだが、一応多数派ではないことは救いかもしれない。

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2009年6月25日 (木)

韓国LG、15インチ有機ELテレビを今年12月発売へ

Gigazine様の記事によると、韓国LGが有機ELテレビを今年12月に発売するそうだ。

薄さは0.8mm。15インチで値段は63万円(4000ポンド)以下で見込まれる。

え?15インチで63万円か!!

やはりまだまだコストがネックになっているか。ソニーが試作してる27インチの値段はいくらになるか想像すると恐ろしい。ちなみにXEL-1のコストは定価(20万円)より高いと言われている。つまり赤字で販売している。当時の責任者だった井原氏の決断は見事だとしかと言いようがない。

XEL-1が発売された時点、すぐに大型機種が1年後あたりに発売されるだろうと予想した方が多数いらっしゃいました。俺には、おそらく早くても3年後になるのではないかという悲観的な予想をしていたのだが、現実ではやはりすぐに発売されなかった。

そもそもXEL-1にはコスト無視で発売したところもあり、奇跡的なレベルだといってもいい。

XEL-1は2007年12月発売だったので、もう1年過ぎている。後継機種は早くても2009年秋だろうかと思う。※未確認情報だが、ソニーも、今年21インチを投入するらしい。78万円だそうだが・・

最新液晶TVの画質は一応チェックしているが、やはり話にならない。

城戸先生ではないが、やはり液晶は画質で有機ELを超えることは不可能だと改めて実感した。

今利用しているXEL-1の画質は今も見ても、未だに感動する。本物は本物だと実感するのだ。

30インチクラスの有機ELテレビはやっぱりほしいと思った。値段は・・・
やっぱり現実的な値段でお願いします・・w

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2009年6月24日 (水)

ついにDLPの逆襲が始まるか

日本TI、4Kテクノロジー採用のDLP Cinemaチップを発表

ニュースリリース

19日に発表されたそうだが、小さなニュース扱いだったためか、見逃したw

エプソンの発表の方が目立ったのにw

個人的に気になっている4K対応DLPパネルのサイズについて発表されてない。
それが極めて重要なところなのに。

もし現行2K対応DLP(業務用)のサイズよりかなり大きい場合、プロジェクターのコストが2K版DLP搭載よりかなり高くなる可能性もある。2Kのコスト程度に抑えることが成功したとのことが発表されてないことを考えると、おそらくサイズが大きくなった可能性が高い。

ちなみに、2K対応DLP搭載プロジェクター本体の値段は、Sonyが販売している4K SXRDプロジェクターの値段とあまり変わらないそうだ。

本田さんの記事によると、以下の情報が出ている。
価格面でも3DLP方式の劇場用2Kプロジェクタにかなり近い価格で取引されているという。

それはSXRD(LCOS)のサイズは"同じ解像度ならば"他方式に比べてもコンパクトであり(LCOSの優位点)、プロジェクターのコストを抑えやすいのだ。(※2K DLP方式パネルのサイズは4K SXRDパネルより小さめだが、3DLP方式の光学エンジンはかなり複雑のためか、コスト面は不利だそうだ。)

(※同じLCOSであるビクター系4Kプロジェクターにはまだ高額らしいので、LCOSパネルの製造系技術力の差が出ているかもしれない。)

TIの発表によると、DLPの優位点は、高輝度が強みらしいが、LCOS(SXRD、D-ILA)も苦手とは思えないので、それがアピールになるか疑問が残る。まあ、デジタル駆動なので、大画面によるムラが出ない安定性が強みだろうし。また、DLPはLCOS系に比べて若干動画のキレがいい印象もあるので、4Kの解像感が高く感じる可能性もある。4K搭載DLPの絵が早く観たいのだ。

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2009年6月14日 (日)

アンチャーテッド新作が楽しみだ

今更ながらアンチャーテッド新作の国内版が発表されたので、PS3ユーザーとして非常に楽しみなのだ。

前作について、ネット上のPS3ファン系のブログでは必ずといっていいほど、アンチャーテッドがマジで面白いぜ!君もプレイしろ!との意見がよく聞くのだ。それなのに売り上げはさっぱりだった。5万本程度だったそうだ。(世界的には200万本以上売り上げたらしいが。)個人的には国内で数十万本以上売り上げたMGS4、バイオハザード5に全く劣らないほど、名作だったのだ。TPS系なので、MGS系、バイオハザード系を問題なくプレイできた人にはお勧めしたいのだ。確かに海外産ゲームであるが、下手な国内アクションゲームより極めて面白いのだ。


西川善司の3Dゲームファンのための「E3 2009」グラフィックス講座 今期注目の3Dゲームグラフィックスはこれだ! -GAME Watch

本文では触れていませんが、この記事のタイトルのピックアップ順が、ボクのE3でのオススメ順になっていると思ってください。

3D系ゲームに精通している西川氏がアンチャーテッド新作の画質について高く評価している。(西川氏のブログによればなんとPC系を抑えPS3ソフトがトップになっていること。)

この「2」があまりにもよくできているのでE3からの帰国後直後に「1」を購入し、速攻でプレイしてつい先日クリアしたのですが、確かに隠れたPS3最高傑作の呼び声は伊達ではなかったです。

それなのに、ゲーム系テクニカルライターのくせに、2007年発売の前作はノーマークだったとは驚く。前から彼のXBOX360寄りの記事が若干見られたが、数年前早くプレイされたら、認識が早く変わっていたのではと思うと、残念だと思うのだ。(前作は2007年の時点としてベスト画質だと思うのだ。)

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2009年6月13日 (土)

とりあえず次世代PSPを予想してみる

またまた後藤氏の神記事

PSPを産み出した久夛良木健氏(現ソニー・コンピュータエンタテインメント名誉会長)は、2006年のインタビューで、SCEとビジョンが近い企業は Appleだと答えた。そして、2007~2008年より後の時期には、AppleとSCEの製品が競合する可能性があると示唆した。現実は、まさに、そ の方向へと進んでいる。PSPは、モバイルゲーム市場で、AppleのiPhone/iPod touchと正面から衝突している。久夛良木氏の“読み”がいかに正しかったかがよくわかる。

>久夛良木氏の“読み”がいかに正しかったかがよくわかる。

キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!!!

2006年といえば、iPhoneが登場してない頃だ。(2007年1月に発表されている。)

それにしても、流通の問題を丁寧に解説しているところが素晴らしい。

 PSP goには、DSiのように旧型DS/DSLで遊べなくなるDSi専用ゲームのようなやり方を採用しなかった。DSの立場で言えばわかりやすいと思う。DSi専用ゲームが登場しているが、圧倒的なシェアを持つ旧型DS/DSLで遊べないため、旧型DS/DSLユーザーには積極的にDSiへ買い換えるのはややきついと思う。現に国内の売り上げでは、かつてのような勢いがない。それじゃ、DSi専用ソフトを作るメリットがやや弱いのだ。

 DSiのように単に追加するより、近い将来に次世代PSPが登場する際には、現PSP/PSP goにない機能を徹底的に搭載すればいいのだ。タッチパネル、iPhoneのようなセンサーなどを色々追加できるようになるだろう。

 次世代PSPには、高解像度対応を採用する可能性はあるが、実はデメリットが大きいのだ。現PSP/PSP goの解像度は480x272。次世代PSPは1000x600のような解像度だった場合、現PSP互換機能が搭載されてもどうしてもぼける可能性もある。(いわゆる固定画素系特有の問題)

 480x272という解像度はまさに絶妙だった。なぜならPS/SS世代までのハードはずっと縦解像度が240本程度だったから。あのファミコンの解像度でさえ、224本だ。(実はDSの解像度はファミコンの解像度より低いのだ。)アーケードの解像度も、PS/SS世代まではほとんど240本程度だった。だから過去ハードからの移植度が極めて高かったといえるのだ。

 次世代PSPの解像度はどのくらいになるか、極めて気になるところだ。僕の予想だが、高くても縦解像度:480本程度(PS2同様)に抑えるではないかと思う。ただ、内部解像度は結構高いけど、液晶あるいは有機ELの解像度が低い可能性もある。(ただし2D系との相性は悪いかもしれない。3D系なら、おそらく問題ないと思う。)ちなみにUMD-VIDEOの解像度は720x480なのだ。

 しかし携帯電話の解像度がどんどん高くなっている状況だ。次世代PSPは解像度を抑えると、性能比較としてマイナスになる恐れもある。しかしゲーム開発から見ればできれば解像度が低い方がいいのだ。(ただし3D系はVGA程度で十分かも。2D系はできれば現PSP程度が望ましいかもしれない。)

 ところで、Googleが開発したAndroidというOSはLinux系でJava仮想マシンとして動かしているそうだ。俺には詳しいことは知らないが、ハードが異なっても同じソフトコードがそのままに動くメリットもある。x86系だろうでも、ARM系だろうでも、どのハードでも同じコードが動くのだ。(JAVA開発者なら、メリットを十分に理解しているだろう。)

 次世代PSPには、現PSP互換機能は、おそらくJAVA仮想マシンのように動くのではないかと予想している。ただし、ハード性能がかなり要るので、消費電力問題もあり、現実的には問題ないか、疑問が残る。

 次世代PSPが発売される頃では、おそらくPS3がまだ現役である可能性が高いと思うので、連携がますます強まる可能性も考えられる。

 PS3上で、次世代PSPゲームが動くことも面白いかもしれない。ただ、タッチパネルのような独自機能に対応するには難しいかもしれない。

 ところで、次世代PSPが登場する頃、TransferJetに対応される可能性が高い。その技術に対応した機器に置くだけで、高速データ転送ができるのだ。個人的には早く対応機器が登場してもらいたい。なぜならデジカメからファイル転送させるのが面倒くさいからだwPS3にも対応するのは容易だし、(常にUSB接続すればいいだけ)次世代PSPを、PS3に接続したTransferJet対応機器に置くだけですぐにダウンロードしたりアップロードができるのだ。

 やはり今年中に次世代PSPを出すメリットはあまりないのだ。いつ登場するか分からないが、ゲームハードとしての性能を考えても、少なくともPS2を軽く超える可能性は高い。下手すれば据え置きハードのメリットが無くなる可能性もあるのだ。(TVへの表示性能が高くPS3コントローラが使えるようになったら)

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2009年6月11日 (木)

アニプレックスよ、早く本格始動しろ

"業界探訪" アニプレックスさん編 

最初は戦場のヴァルキュリア、空の境界のBD版が登場する可能性があるような示唆があったみたいが、現在は修正されたか、その話が載ってない。

石川さん: 市場が必要としてくれる状況になれば、ブルーレイディスク市場をどんどん活性化出来るように我々も努力していきたいと思っています。そして、ブルーレイディスク版を発売する際には、必ずブルーレイディスクのクオリティーを十分に生かした作品にすることをお約束しますので、ご期待ください。

売り方には気に食わない。一応ソニー系アニメスタジオだろ。市場が大きくなってから参入するやり方、ゲームソフトの某大手会社を連想してしまうのは俺だけでしょうか。ゲームハードが300万台以上普及したら、初めて参入を考えるような会社。はっきりいってチキンだぜ。

とにかく今年中に本格始動しなければならない。ソニー系のくせにブルーレイへの貢献が低いとしか言いようがない。

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PSP goの狙いがよく分かる記事なのだ

後藤弘茂のWeekly海外ニュース
「PSP go」は「PSP2」までの中間ステップか

腐っても後藤氏だなと思った。

ゲーム好き(彼はかなりのゲームオタクで知られている)でゲームビジネスに詳しい方でなければあそこまで書けないと思う。一応ゲーム好きとは思えない商業ライターが書いた記事(ゲームのダウンロードの話)を読む限り、とにかくApple社最高!記事で説得力はあまり感じられない。だからゲームビジネス系記事で、まともに書けるライターがかなり限られるなと感じたのだ。

大まかにいうと、俺の意見に近い記事なのだ。
ゲームビジネスとして重要である流通について深く言及している商業記事として初めてだと思う。

やはりPSP goは中継ぎモデルなのだ。ゲーム業界にとっては、パッケージ型ビジネスからダウンロード型ビジネスへ移行させることは、極めて大きいことだ。SCEからの、「ダウンロード型ビジネスがいずれ中心になりますので、移行(ダウンロード型ビジネス)のことを考えてください。」とのゲーム業界へのメッセージなのだ。

そのダウンロード型ビジネスが中心になれば、犠牲者が必ず登場する。
それが小売りなのだ。あるいは中古屋だろう。また中古屋で売ることにより、出来た資金で新作を買うゲームファンにとっては最悪の事態かもしれない。資金不足で買えなくなるゲームファンが続出する可能性もある。(ただし、ダウンロードの普及により、ゲームソフトが安くなる可能性もあるが。)

小売りにとっては、ダウンロード型ビジネスが中心になれば、ハードしか儲からないことになる。消費者へ直接売る必要があるため、ソフトメーカーにも、クソゲーと呼ばれるソフトなどの、いわゆる売り逃げができなくなるデメリットもある。ゲーム業界にとっては、ハイリスクなやり方であるには違いないのだ。そういえば、PS1時代にも、SCEが流通革命を起こさせたのは有名なのだ。もしダウンロード型ビジネスが成功すれば、第二の流通革命と言ってもいいかもしれない。

ところで、PSP goの登場により、ダウンロードで配信されるゲームが前より増えるだろう。従来PSPユーザーにとっては歓迎したいことだ。なぜなら携帯機にとっては光学ディスクレスのメリットが大きく、外でプレイする際には、GAMEソフトの交換(切り替え)が容易になるので、iPodのように曲選択みたいになるのが一番のメリットだ。また初期型PSP-1000でも問題なく遊べるのだ。(最新FWにアップデートし、大容量MS Duoを装着すればいいのだ。最近知ったばかりだが、現時点ではサンディスク製MS Duo 16GBが7千円程度で買える店も存在する。)

現在の方針が変わらなければとの話だが、PSNアカウントで、登録済みの5台までのPSPへ合法的にコピーすることができる。1本のソフト代だけで家族間の最大5台のPSPで遊べるのだ。

PS3も、ハードを買い換えても、PSNアカウントが変わらない限り、再度(購入済みなら無料)ダウンロードできる。(レンタル系ソフトは除く)パッケージが行方不明になっても、ダウンロードなら心配する必要がないメリットもある。

ダウンロードのメリットが理解されるようになれば、パッケージをわざわざ選ぶ人が減っていくのが時間の問題かもしれない。かなり時間がかかる可能性も高いと思う。

ゲームファンとして、PS3上で、DL系PSPソフトが動作できるようにできないだろうか。技術的には問題がないように思えるが。コントローラ的にも問題がないし。解像度が低いデメリットもあるが、PS3得意のアップコン技術を適用すればいいのだ。少なくともPSP本体からTVへ表示させるより、画質が良く遅延が抑えられることに期待できるのだ。PS2互換機能より大きな売りとなるのではと思うが。

PSPソフトの売り上げへの貢献にも期待できるのではと思うが。とにかく大画面で遊びたいので、画面が小さいPSPほしくない意見も多く見られる。個人的にはやはり大画面はもちろん、大音量かつ音の良い環境で遊びやすいPS3ならば遊べるようにしたいのだ。

これは某SD専用ハードへの牽制ができるのであり、やはり据え置きのPS3にもメリットが大きいのだ。

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2009年6月 9日 (火)

HD DVD残党がまだ健在?

新世代DVD規格、再対立:日経ビジネスオンライン

元BDブログ管理人wとして見逃せない記事だったので、取り上げたい。

日経ビジネスの記事によれば、中国でHD DVD一派が相変わらずまだやっているらしいが、何より驚いたのはBDを完全支持したはずのワーナーが、CBHD支持の姿勢を打ち出していること。

舞台は13億の人口を抱える中国市場。中国政府機関は新世代DVDの独自規格「CBHD(チャイナ・ブルー・ハイ・ディフィニション)」を打ち出し、その対応プレーヤーを、中国のTCL集団と江蘇新科電子集団が4月末に相次ぎ発売した。米映画大手ワーナー・ブラザーズもCBHD支持の姿勢を打ち出しており、年内に「ハリー・ポッター」など100タイトル以上の人気映画ソフトを揃える。

 その記事はちょっと古い記事だが、正直なところ数年前の記事かと思っていた。どうやら最近のこと。

 ワーナーは何を考えているのか全く分かりませんな・・・ ワーナーが支持しなければHD DVD残党には何もできないはずなのにね。完全にトドメを刺すところで、ワーナーがHD DVD残党支援となるような行為は最悪のパターン。やるなら徹底的にやるべきだろう。ワーナーはCBHD支持をやめるべきだ。

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2009年6月 6日 (土)

とにかく超低遅延モニター

グランツーリスモシリーズプロデューサー、山内一典氏インタビュー「グランツーリスモ for PSP」プレビュー -GAME Watch

西川氏の、GT開発者 山内氏へのインタビュー記事は興味深かった。

特にモニターの遅延問題。俺には4年前以上から、モニターの遅延問題を真剣に訴えていたが、当時にはあまり理解されてなかったように思えた。しかし、1,2年前あたりから遅延を意識するユーザーが増えたように思えた。

 筆者は、僚誌AV Watchの連載などでも、ゲームモニタの表示遅延についての話題を取り上げてきたが、ここでも簡単に触れておこう。現存する多くのプラズマ/液晶テレビ製品は、表示遅延の最も少なくなる「ゲームモード」などと命名された画調モード選択時でも、およそ3フレーム前後は遅延している。最近、筆者が評価したEIZOの「FORIS FX2431」シリーズの1フレーム遅延が業界最速となっているが、全てのテレビ製品のゲームモードがこのレベルになることが望まれる。意外なことに、プレイステーションを有するソニーのテレビ製品は、実はこの性能面では最も遅れていた。BRAVIAになってからは大分よくなってきたが、以前のWEGA時代では遅延が多すぎて全くゲームにならない製品も存在していたほど。ソニーに影響力のある山内氏にはBRAVIAのゲームモニタ機能面での性能向上を働きかけて欲しいところだ。

山内氏「ええ。当然、ボクもことあるごとにBRAVIA開発チームに働きかけているんですよ(笑)。表示遅延は1フレームにまで押さえ込んだテレビ製品が当たり前になって欲しいですし、そうなってもらわないと開発側としても困ります(笑)。PSPはゲーム開発側からすると、表示遅延がなくていいマシンですよ(笑)。この点だけで言えばPS3(でのプレイ環境)よりもいいくらいかもしれない(笑)」

デジタル映像エンジンを搭載したWEGAは、かなり遅延が酷かったからね・・・
俺には初期型WEGAだったので、480p入力ならば遅延はなかったが、HD対応WEGAあたりではかなり酷かったように思えた。

PSPの液晶は遅延あると勘違いした人が結構いたらしいが、山内氏の証言で、やはりPSPの液晶は遅延がないのが明らかになった。反応速度=遅延と勘違いした人が多すぎる。だからカタログスペックだけで地雷を踏むことになる。

近い将来、ソニー製大型有機ELテレビが登場しても、XEL-1並の低遅延レベルが保って欲しいぜ。ちなみに俺が持っているVW100及びXEL-1では720p/1080p入力ならば全く遅延がないと言ってもいい。しかし買い換えるには、心配もある。山内さんの働きかけで、BRAVIAのカタログで堂々無遅延モードあるいは低遅延モード搭載をアピールするようになってほしいぜ。

西川氏が遅延問題を大きく取り上げたことは感謝したい。ゲームとAV機器を熟知しているテクニカルライターは結構限られている状況なので、ぜひ今後も続けてもらいたい。

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2009年6月 5日 (金)

首かしげるような記事だ

【本田雅一の週刊モバイル通信】 PSP goに見るソニーユナイテッドの進行度

本田さんの記事にしては、首かしげるような記事だった。

そもそも勘違いしているとおもわれる部分があった。

その上、PSP goではゲーム機にとって重要なユーザーインターフェイスの一部(アナログスティックが2個から1個に変更)を削除している。おそらくSCEIが意図して いるのは、携帯電話やスマートフォン、あるいは音楽プレーヤでゲームを楽しむユーザーに対して、より良いエンターテイメントのプラットフォームを提供しよ うということではないだろうか。

いや、、、従来のPSPのゲームインタフェースと比べても基本的に全く変わってないのですが。アナログスティックが元々1個ですよ。(それどころか、2個に増やそうとの話があったぐらい)

もしゲームインタフェースが変わっているならば、既に騒いでいますよ。騒いでいるのはUMDがなくなっているところ。どちらかといえば、流通系(小売り)が騒いでいる印象が強い。やはりゲームビジネスの流通として一番問題になっているといわれるところだ。

 PSP goはネットワーク配信されるPSP用ゲームは動作する上、内部のアーキテクチャもPSPと同一のものだ。しかし、ゲームビジネスにおいてコンテンツ配布 を行なうメディアを変更(今回はUMDからネットワークへと変更する)することは、新しいゲームプラットフォームを立ち上げるのに等しい。

少しは違うかな?と思う。初期型PSP-1000でも、ネットワーク配信されたソフトを問題なく遊べる。何かが問題なのか、俺にはよくわからない。

うーん、ソニー文化どうかというより、ゲームビジネスを重視した結果でしょうね。ソニー文化に優先したことになれば、ゲーム業界が混乱するのではと思うが。

ソニー文化に合わせたものにするならば、やはり次世代PSPで行うしかない。現在はUMD廃止だけでも、エネルギーが大きいのだ。ゲーム業界の事情はあまり分かってないように思えたのが、残念だと思う。

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2009年6月 4日 (木)

デジタルアニメのための技術なのだ

発売迫るBlu-ray版「ヱヴァ」に採用された高画質技術とは? -AV Watch

 今ながらBD版「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」を観た。BD版の画質については色々な意見があるようだ。俺なりの意見を述べていきたいと思う。

 実際にPS3でBD版「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」を観た。正直驚いた。デジタルアニメにありがちなマッハバンド(カラーバンディング現象)が全くといっていいほど見られなかったのである。たとえば夜の空、暗い壁では、どうしてもデジタルアニメ特有のマッハバンドが出やすいのだ。それがSBMVの威力かと思った。

 そもそもSBMVとは何か。要するにはディザリング技術の1つなのだ。 実はプラズマの駆動方式も、ディザリング技術が結構使われているのだ。

 昔のアニメはフィルム制作なので、フィルム特有のグレインにより、階調が複雑になるため、マッハバンドが見えにくい。よってSBMVのようなディザリング技術を行ってもメリットが薄いのだ。

 昔からゲームをやっているならご存じだと思うが、昔のゲームハードは色数がとても少なかったのだ。たとえばPC-9801のように4096色から16色しか同時に表示できない。4096色をすべて使っているように見えるよう、階調が多いように見せる技術なのだ。昔のゲームソフトの開発者は、ディザリング技術を使わないと、画質のアピールができなかったのだ。

ちなみにHD世代のゲームハードは、8bitのフルカラーが使えるようになったが、やはりまだマッハバンドが残っている。しかし10bit以上の色を使うと、どうしてもメモリーなどの処理的にきついのだ。

 ご存じの通り、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」はフルデジタルで制作されているのだ。10bitで制作されているが、BD-ROM規格は8bitしか扱えないので、8bitカラーで収録する必要がある。ディザリング(SBMV)を行わないとマッハバンドが発生するらしい。

 ヱヴァンゲリヲン新劇場版の絵作りはどちらかという、シンプルな階調との印象だ。ジブリアニメのような作りはともかく、一般的なデジタルアニメには、そもそも複雑な階調を出せないのだ。

ジブリアニメはともかく、マッハバンドが無くなったデジタルアニメが見られたのはおそらく初めてかもしれない。マッハバンドがなくなるのは本当にいいだと思ったのだ。現在のアニメは圧倒的にデジタルで制作されているので、地上デジタルTVで放映するにも、SBMVのようなディザリング技術を適用してほしいと思った。(まあ、TV版はおそらくほとんど8bit制作なので、意味がないかもね。)

ソニーのBDレコーダー/プレイヤーのX95/X100、S5000ESにもSBM技術が使われている。うちの環境にはDeepColorに対応しておらず、おそらく8bitまでしか使えないので、いくら内部で16bitへ多階調化が行われても、出力する際には、8bit出力へディザリングが行わなければ意味がないのだ。だからSBMのあるBDP-S5000ESを選んだのだ。

PS3ゲームでも、GT5のようなゲームではSBMVが利用できないかと思ったが、そもそも内部10bit以上の処理が必要なので、現在は8bit処理だけでも精一杯なので、さすがには難しいかもしれない。まあ、初めからソフトディザリング的な処理ならば可能かもしれないが。昔からゲーム開発者には色数との戦いがずっと続けていたからね・・・・

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やはりパッケージ文化が根強いか

SCE、UMDを省き小型化した「PSP go」を発表 -AV Watch

【西田宗千佳のRandomTracking】E3 2009特別編 SCE 平井一夫CEO インタビュー -AV Watch

「PSP go」の疑問 UMDは、販売店は、ソフト開発はどうなる

 事前にリークされた情報通り、PSP Goが発表された。一部では"次世代PSP"としてUMDを廃止したPSP2が登場するぜと日経で喚いていた人がいたようだが、俺の予想通り、結局"PSP+"だったのである。しかもPSP-3000と併売される見通し。どう考えても、こういうステップを経ずに次世代PSPでいきなりUMD廃止されるならば、間違いなくゲーム業界では大混乱になるぜ。その事情が分かってなかった自称評論家はアホだなとしか言いようがない。

 現に、小売り系ブログでは、PSP Goへ極めて感情的な批判が見られる。ハードの利益率がほぼゼロで、ソフトで稼ぐしかないのに、どうやって稼ぐのかと愚痴をこぼしている。小売りにとって利益にならないハードを売る気がなくなるとの悲観的な意見が出ている。

 ゲーム業界に詳しい人のほど、”パッケージソフトウェア文化”の否定はとても考えられないのだ。

 しかし、時代ではダウンロードへの流れが止まらない。だからSCEは"PSP+"という緩やかな移行手段を取ったのである。PSP goが不人気に終わっても、ソフトメーカーへの影響は最小限に抑えられると思われる。いわば実験色の強いハードで、リスクの少ない手段だといえるのだ。

 平井社長へのインタビュー記事を読む限り、"パッケージソフトウェア文化"の重要性は十分なほど理解しているとのことが感じられた。言い方が悪いかもしれないが、ダウンロード中心へ、いかにうまく移行させるか、かなり検討していたのがよく分かるのだ。

 まあ、BT機能には、PSP-3000系の後継機種にも搭載してほしいが・・・(PSP goで対応されることになった)PS3コントローラが使えるようにしてほしいぜ。画面サイズが小さくなったのは残念。せめて有機EL搭載であってほしかった。値段が高くなる問題もあるが・・ フラッシュメモリー内蔵だけでも値段が高くなったし。

 UMDがいらないから、外したPSPが欲しいとの意見が多かったので、SCEがその需要?に応えたと思えるのだが、どうも不評が多いように思えるな。特にいわゆるゲームファンからの評判が良くない。意見を聞いてみる限り、どうやらUMDがなくなったことは大きな衝撃だったそうだ。また、メモリースティックDUOが使えなくなったのは痛い点もあるが。確かに内蔵の容量は十分なほどにあるので、おまけ扱いにしても問題ないかもしれんが。

 それにしても、大幅にバージョンアップしたハードとして、久多良木氏が関わってなかった製品として実質的に初めてである。(参考としてPS1全般,PS2全般(PSXも含める),PSP-1000/2000,PS3(20GB/60GB)はすべて久多良木氏が関わった。)ある意味で、長年PSユーザーとして複雑な気分を持っているのだ。

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