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2009年6月28日 (日)

北米、電子書籍市場が大ブレイク

日経エレクトロニクス6月29日号は読んだ。とても面白かった。その号だけでも購入する価値はあると思った。

国内では5年前ソニーから「LIBRie(リブリエ)」が発売されたが、販売不振で撤退されたことはご存じだろう。しかし北米ではリーマン・ショックなどの大不況にもかかわらず去年秋あたりから大ブレイクしたようだ。

とりあえず電子書籍市場についておさらいしたい。

・2004年4月 ソニーが国内で「LBRIe」発売
・2006年10月 ソニーが北米で「Reader」初代機発売
・2007年2月 ソニー、国内から撤退

・2007年10月 ソニーが「Reader」第二世代機発売
・2007年11月 Amazon.comが「Kindle」初代機発売
・2008年10月 ソニーが「Reader」第三世代機発売
・2009年2月 ソニー、国内の「LBRIe」のコンテンツ配信事業清算

・2009年2月 Amazon.comが「Kindle」第二世代機発売
・2009年6月 Amazon.comが「Kindle」第三世代機発売

Amazonの「Kindle」の特徴とは、通信端末を搭載した点だ。面白いことに通信契約をすることもなくすぐに使えることだ。通信料を別途支払うこともない。Amazon.com社が通信料(毎月2ドル)を負担しているようだ。さすが米国のIT企業には儲かるビジネスモデルを考えるのが上手いのだ。

 ソニーは同事業の拠点を米国に移すことで成功をつかみ,ここにきて急成長を遂げている。「この経済不況下でも,売り上げが予想以上に伸びている」。同事 業の責任者である野口不二夫氏の声は弾む。ソニーが米国で最初の電子書籍端末を投入したのは2006年10月注1)。それから2008年11月末までの約 2年間で販売してきた端末は,累積30万台。ところが,その後2009年1月末までの2カ月間で,販売台数は累積40万台にまで急増した。

なぜソニーが北米で成功したのは、国内の失敗教訓から学んだのは何よりコンテンツの重要性だったようだ。もちろん、ライバルのAmazon.comの参入も大きかった。そのAmazon.comによると、国内で発売された「LBRIe」により影響を受けて開発が始まったようだ。ちなみにそのAmazon.comは現在、市場をトップシェアでリードしている。

2006年1月 ソニーのCEO(当時)のストリンガー氏が米国での電子書籍事業参入を発表したが、実際に発売するのに(2006年10月発売)9ヶ月かかった。それはコンテンツをとにかく集めるのに奔走したようだ。 

ソニーには、立派に市場の開拓の役割を果たした。国内での失敗を受けてもあきらめなかったのは、ストリンガー氏の功績だといってもいいと思う。それがなければ、今頃ではAmazon.comが独占していたかもしれない。ソニーのエレクトロニクス事業として一番成長率の大きい事業だそうだ。そういえば「ΣBook」もあったな・・・

現在はSumsung、Googleも参入を表明しており、市場への取り組みは本気だ。特に最近Googleによる書籍の著作権などで話題になっているのはご存じだろう。それは電子書籍市場をリードするためだ。

ちなみに、ソニーがGoogleと提携している。Googleが集めたコンテンツにより、無料コンテンツがソニーの「Redear」で膨大に読めるようになったようだ。Google、恐るべし。ちなみにソニーがオープン規格を重視したことで、オープン大好きのGoogleと提携できたと思っている。Amazon.comの「Kindle」は極めてクローズド規格であるため、アンチKindle派のメーカー、出版社が多いようだ。これもオープン性にこだわったストリンガー氏の功績だろう。

Apple社の参入は時間の問題だそうだ。その参入により、電子書籍市場が間違いなくさらに拡大されるだろう。

課題点といえば、電子書籍リーダーのパネルはE Ink社がほぼ独占している。ソニーの「Redear」でさえ、EInk製だそうだ。そのため、画質面で差別化するのは不可能だ。しかし米国ベンチャーも参入する話も出ており、画質が向上するのは時間の問題だろう。液晶のシャープも力を入れる見通しだ。 そのシャープは、素晴らしい液晶技術を持っており、シャープならの液晶が搭載されるならば楽しみだ。

電子書籍市場では、当面欧米などの英語圏で中心に展開されると思われる。国内での展開はまだ未定だ。しかし、国内の出版社も電子書籍への理解が進んでおり、国内での市場の立ち上げへの再挑戦になるのは時間の問題だろう。

本好きの俺としては、ぜひ国内も電子書籍の市場が早く立ち上がってもらいたい。図書館も電子書籍を利用できるようになれば、本物の電子書籍時代が来たといえるだろう。

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コメント

ΣBook・・・懐かしい、買っていましたねえ。
LIBRie(リブリエ)も買いました。
今度のRedearもあるし、Kindleもあります。
僕の場合はJPEGを仕事で使っているので、この手の機械は買っています。
JPEGの表示の為に使っています。
いかにさっとすぐに、快適に映すか?
大分良くなっていますのである程度満足です。
出来たらネットで、雑誌毎ダウンロードできませんかね?
クレジットカード決済でいいじゃない?と思うんですけど。
昔の小説は読む気は無いのだけど、コミックの配信を少し真剣に考えて欲しいです。
週に何冊も雑誌を買うのは面倒だし、貯まるしね・・・。

投稿: 結うまい | 2009年6月29日 (月) 17時44分

>>結うまいさん

コメントありがとうございます。

>大分良くなっていますのである程度満足です。
なんか欲しくなりました。新しいReaderとかが出たら買おうかな。PRS-700はタッチパネルのため、画質がPRS-505より悪くなった話も聞きます。

http://84dialog.blogspot.com/2009/06/amazon-kindle-dx.html
http://k-tai.impress.co.jp/docs/column/stapa/20090629_298336.html

色々レビューがありますね。各社から新しいリーダーがどんどん出て欲しいですね。まあ、今はまさに立ち上がり時期のところでしょうね。悪く言えば人柱モードって感じかな。(特に日本では)

>出来たらネットで、雑誌毎ダウンロードできませんかね?
>コミックの配信を少し真剣に考えて欲しいです。

e-bookでは雑誌版電子書籍が出ていた気がしますが、今はやめていたけ?

http://www.ebookjapan.jp/ebj/index.asp
一応コミックもありますね。PC上、iPhoneで対応されているみたいです。

投稿: mkubo | 2009年7月 1日 (水) 00時06分

mkuboさん、こんにちは。
あ、僕が言ってる配信は週刊ジャンプとかのコミック誌のことです。
あの程度ならダウンロードできると思うんですが。
雑誌丸まるじゃなく、気に入っているコンテンツだけ落とせるとかで・・・。
解像度は見れる程度で十分ですしね。
気に入ったコミックスは買えばいいので。

そういった配信サービスしてくれないかな。
年契約でもいいんじゃないか?と僕は思います。
雑誌は本当に邪魔になるんでねえ。

投稿: 結うまい | 2009年7月 1日 (水) 15時44分

>>結うまいさん

ああ、失礼しました。
確かに漫画系週刊誌の配信はあまりないですね。

http://morningmanga.com/twofree/
一部では青年漫画系雑誌の配信もあるようですね。

知っている限り、少年サンデー系漫画(WEB専用らしいが)が配信されているところもあります。
http://club.shogakukan.co.jp/magazine/SH_CSNDY/list/SRAL/

投稿: mkubo | 2009年7月 2日 (木) 07時52分

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