新百合が丘のRealDが素晴らしすぎる件について
休日にRealD版アリス・イン・ワンダーランドを見てきました。
当ブログのコメント欄にて読者様より興味深い情報をいただきました。
(ありがとうございました!)
この情報によると、
RealD方式といっても2種類があるようです。RealD(旧)及びRealD-XLです。
従来のRealD(旧)の弱点だった光量の効率を大幅に改善したものをRealD-XLというようです。どこの映画館に導入されているか情報が不明のため、
最近RealD方式3Dシステムを導入した映画館を探すしかありません。(ワーナー系映画館ではRealDの導入に積極的です。)
首都圏で一番怪しいと思われる映画館は新百合が丘です。この映画館こそ、4月27日より3D対応システムを導入したばかりからです。
つまり最新鋭のRealD XLを導入している可能性は極めて高いのです。
実は僕でもRealD対応映画館で見るのは初めてです。円偏光方式なので、IMAXより
クロストークが少ないと言われていますが、光の効率が悪く、暗いと言われているのが
欠点でした。(良質なXpanD対応映画館より暗いといわれていました。)
しかし、今回のRealD-XLは違います! 驚くほど明るいです。
3Dメガネなしでは通常の映画館よりまぶしいと感じるほどです。
もしかしたらIMAXの明るさに匹敵するかもしれません。IMAXは2台のプロジェクターを使っているので、理論上IMAXが一番明るいことでしょう。今回のRealDが明るい点についてはRealD(旧)の欠点が改善されたことはもちろん、おそらく高ゲインのシルバースクリーンを導入したのも大きいかもしれません。
プロジェクターに詳しい人にすれば常識ですが、スクリーンの特性によっては、明るさがかなり変わります。ちなみにスチュワート社のシルバースクリーンのゲインは3.5でかなり高ゲイン。ホワイトスクリーンはゲインが1ぐらい。(業務用ホワイトスクリーンのゲインはどのくらいか知りませんが。)
高ゲインの副作用については、一般的にはぎらつきが目立つ症状が出ます。
確かに今回の映画ではハイライト部分でぎらつきのような縦線?のようなものが複数見られました。よく見れば気づくかなという程度で、あまり神経質になる必要がないと思います。
通常の2D映像の画質も意外と良かった。もしかしたら2Dとの相性は意外と悪くないかもしれません。多分うちのスチュワート社のFireHawkG2と似た感じなので、印象が良かったかもしれません。個人的にはホワイトスクリーンより好みかもと思ったぐらいです。
円偏光方式のおかげか、クロストークらしいクロストークをほとんど感じませんでした。首をかしげてもクロストークを感じません。確かに横にしても快適に見られそうだ。
この点については少なくともIMAXを超えています。IMAXの弱点は視聴の仕方によってクロストークを感じやすいことからね。
他には、3Dメガネ越しでも、明るさについては文句なし。色調も完璧。
アリス・イン・ワンダーランドは正直なところ期待してなかったが、予想以上ずっと良かった。さすがディズニーらしい作りだなと思った。それにしてもディズニーの実写映画は当たりが多いなとの印象でした。今後はディズニーの実写映画は見逃せないなと思いました。(パイレーツ・オブ・カリビアンもディズニー系。)
アリス・イン・ワンダーランドはネイティブ3D制作ではないといわれるが、思ったより
3D画質はよくできていた。正直言って驚きだった。2D-3D変換技術も進歩していることか。
今回には素晴らしい3Dシステムのおかげで、3D感は極めて良かったのです。
この2D-3D変換技術で、ロード・オブ・ザ・リングも、3D化にしてくれないだろうかと、マジで思った。なぜかロード・オブ・ザ・リングを連想させるようなシーンがたびたびあったしw
多分RealD-XL+ロード・オブ・ザ・リング 3Dで、ループで観ても飽きないだろうと思った。
今回のRealDは本当に素晴らしい。円偏光方式はやはり一番目に優しいシステムだと思う。全く疲れませんでした。もっと観たいなと思ったぐらい。
ちなみに、ビクター及びソニーの業務用3Dモニターは円偏光方式。SXRD 4Kもおそらく円偏光方式だろう。(クロストークがIMAXより少なかったし。)
1台のプロジェクターだけではIMAXより明るさが劣りますが、高ゲインのシルバースクリーンとの組み合わせで、明るさの問題も解決できます。
ワーナー・ワイカル系では偏光方式の3Dメガネは無料でもらえました。ちなみにこの映画館にはビクターの業務用円偏光方式モニターもあったので、そのメガネで観てみたら、ちゃんと3D画質でした。なぜか、付属メガネより見やすかったような気がしましたw
IMAXで、そのメガネでどう見えるかテストしてみたいw
RealD方式の3Dメガネはとてもシンプルです。ちなみにクリップオン型メガネも売られていますので、メガネをいつもかけている方にはおすすめです。次回にも使えるので、300円は安いと思いますね。
ワーナー・ワイカル系で、今年にRealDを導入したばかりの映画館は要マークでしょう!もしかしたら意外と近くにあるかもしれませんよ!日本では4カ所しかない、遠いIMAXのところに遠出しなくても、高品質な3D映画が観られますよ。
新百合が丘は神奈川県ですが、小田急線の主要な駅であるため、意外と近いなという印象でした。吉祥寺駅から30分ぐらいでしたし。実は当初車で行く予定でしたが、駐車場はよく満車となるらしく、1時間で600円。(買い物1000円分で2時間無料となるらしいですが。)結局電車で行くことになりました。
ちなみに近日中にIMAX版「アリス・イン・ワンダーランド」も観る予定です。比較してみたいと思います。
みなとみらいの横浜ブルク13にも行く予定です。ソニーの4Kが導入されているので、
そのPJでは3D対応があるどうか気になるところです。3DだけはDLP方式だったらがっかりですが・・(さらにXpanD方式だったら涙目ですが・・・)
さて、日経WinPCの麻倉氏のコラムによると、ソニーとパナソニックの3Dテレビの比較について興味深いことが記載されています。
パナソニックの3Dテレビはクロストークに強いが、インバーター系照明のある環境ではフリッカーを強く感じるそうです。(パナソニックセンター東京ではインバーター系照明がなかったので、フリッカーを感じなかったでしょうね。)
これはPDPの特性どうか液晶の特性どうかではないようです。フレームシーケンシャル方式の3Dメガネの特性だそうです。(ソニーの開発者のコメントも載っています。パナソニック方式の3Dメガネだと、液晶テレビでも、フリッカーを感じるようです。)
ソニーには、その問題を解決しようとしましたが、今度に大きな副作用が出ていることが
分りました。
フレームシーケンシャル方式の3Dメガネから偏光フィルターを外しました。
フリッカーを感じないようになりましたが、視聴場所によっては強いクロストークを感じるようになってしまったことです。(ソニービルで強いクロストークを感じたのは、やはり視聴場所が原因だったか。)麻倉氏によると10度が限界らしい・・
うーん、パナソニックの3Dテレビの方がまだマシかもしれません。横にして3D映画を観たいなら、パナソニックにするしかないでしょう。
6月に発売されるソニーの3Dテレビは3D対応として明らかに失敗作だろう。(2D画質はXRを上回るほどかなりいいらしいが。)フリッカーと強いクロストークをどっち選ぶなら、フリッカーの方がまだマシと思う。家の照明はなんとかすればいいからな。例えばインバーター系照明をやめて、LED照明にすればいいからな。(まあこの点は敷居が高いけどね・・)
※追記:LED系照明はソニー以外の、パナソニックの3Dテレビ(フレームシーケンシャル方式)等では相性が悪いそうだ。
IMAXとかRealD-XLなどの業務用については、極めて高レベルで素晴らしいと分った。家庭用はまだまだ試作レベル。ぶっちゃけ、家庭用は当面買わない方がいいでしょう・・・
それにしても、RealD-XL版アリス・イン・ワンダーランドはまさに衝撃だった。IMAX版はどうなっているか気になりました。
もしIMAX版に劣らない出来であれば、歓迎すべきと思いますね。近くの高品質な3D対応映画館に行けることを意味しますからね。
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コメント
新百合ヶ丘は明るかったですか!
良かったです(*^-^)
ちなみに、アクティブシャッターグラスの
蛍光灯フリッカー問題ですが、これは
かなり昔からある問題です。
蛍光灯というよりも、家庭用電源の周波数が
50Hz(東日本), 60Hz(西日本)で、
その周波数が立体周波数の100Hz、ないしは120Hzの
整数倍であることが原因です。
インバーター蛍光管だと、周波数が変わるので
軽減されます。
業務用シャッターメガネ(Not映画館用)は、
蛍光管の発する赤外線帯域に対してフィルターを
かけ、かつ、赤外線エミッターの赤外周波数を
蛍光管とずらすことで、この問題を解決してます。
NVIDIA 3D Visionでは同問題は解決されてます。
XpanDのメガネは、劇場用にローコストで
設計されてるので、フィルターを搭載していません。
なので一般家庭の蛍光灯下で使用すると、盛大に干渉し
まともに動作しません。
(XpanDは、年内に家庭用メガネを出しますが、
これは問題が解決されていそうです。
ちなみに、XpanDでも業務用は問題なしです。
同社はすでに回避技術を持っています)
Sony4K用レンズは、RealD円偏光板を使っていると
思いますので、Sony4Kの3Dは、光効率は30%と
良いです。
ただ、Sony4Kは18000ルーメン最大輝度ですので、
最大35000ルーメンのクリスティ+RealD-XLでは
絶対輝度が高い分、クリスティの方が明るいです。
ワーナーさんは、クリスティ製品のみ採用しているので、
確実にあかるい映像が見れると思いますよ。
ちなみにNEC製DLPは、現行PJの最大輝度は26000ルーメンです。
ユナイテッドシネマ豊洲は、18000ルーメン時代の
プロジェクタを使っていたはずなので、ワーナーよりも
暗いと思います。
投稿: T | 2010年5月 7日 (金) 23時47分
>>Tさん
補足ありがとうございます。
フリッカーの件は一応解決できる見通しが立ったことですね。パナソニックの3DTVの後継機種にはフリッカーが改善されそうな気がしますね。
(ソニーも、その技術を導入すれば、フリッカー問題ももちろん、視聴場所によるクロストーク問題も解決されるはずね。)
確かに新百合が丘のRealDではメガネなしで、通常の2倍以上の明るさと感じました。35000ルーメンであれば、納得できます。
ちなみに川崎のIMAXでは通常の1.5倍程度かなという印象です。おそらくPJも旧世代だから、多分2台で30000ルーメン程度かね。
それにしても、ワーナーの映画館には素晴らしい3Dシステムを導入しながら、3D対応料金がわずか+300円であることは、極めて良心的だなと思いました。(3Dメガネ代込みと考えると安すぎる。)(北米のIMAXなどでは3D対応の料金を値上げしているらしいし。)
東京にも、良質なRealD対応映画館がないか探してみたいと思いますね。(多分多摩地方あたりには有力かもしれません。)
投稿: mkubo | 2010年5月 8日 (土) 10時15分
那覇市新都心のシネマQがREALD XLのようです。
http://tokkan-kozo.com/news/2009/12/d.html
http://tokkan-kozo.com/news/XL-thumb-500x390.jpg
去年の話ですので、XL方式導入映画館は
意外と多いかもしれません。
映写室の中にあるプロジェクタを見られれば
特定は容易なのかも。
投稿: | 2010年5月18日 (火) 10時09分
情報ありがとうございます。
プロジェクター本体、RealD XLという文字がついていますね。
非常に興味深い情報です。
少なくとも去年後半あたり以降3Dシステムが導入されたワーナー・マイカル系映画館はRealD XL対応であるとみていいかもしれませんね。
投稿: mkubo | 2010年5月19日 (水) 00時29分
Tです。こんにちは。
最近、日本の劇場館の3D映像が暗いのは
3D方式うんぬん以前に、ランプをケチっているから
なんじゃないかと思い始めました。
新宿ピカデリーは全館クリスティのDCP(Digital
Cinema Projector)を採用していますが、3Dを
見ると暗いです。
(先日、実際にアリスを見てきました)
おそらく、交換をケチり、輝度の落ちたランプを
使い続けているんじゃないか、と思いました。
DCPは、ランプを低輝度~高輝度まで複数種類
搭載できます。これは、業界団体DCI(Digital
Cinema Initiative)によって、映像投影時の
スクリーン輝度が14fL(フートランバート)
に決められているからです。
3Dの場合、ReadL XLでも光効率が28%なので、
2Dと同様の明るさを実現しようと思うと、スクリーン
輝度を3倍に上げなければなりません。
一般的に、DLP各社は3D上映時は、最大輝度の6kW、
または4.5KWのランプを推奨します。
(もちろん、高輝度ランプになるほど価格は高い)
また、ハイゲインスクリーン(2以上)を推奨します。
しかし、日本の映画館はかなりビンボー(失礼)なので
安い低輝度ランプを買うか、または、上記のランプを
買っても、輝度が下がっても、寿命ぎりぎりまで
使うのではないかと思ってます。
(キセノンランプは推奨使用時間を超えても、なかなか
ランプ消灯することはありませんので)
日本の場合、映画館の収入は売店販売などが主で
かなり経営が厳しいようなので、いたしかたないのかも
しれません。
バーニーグランドマンスタジオという、世界屈指の
CDマスタリングスタジオのオーナーブログを見ていたら
「アメリカと日本でアバターを見たら、日本は暗すぎる」
という記事を見かけ、そう思った次第です。
http://bgmj.wordpress.com/2010/02/18/3d/
アメリカは、Digital Cinemaのおひざ元なので
規格の締め付けや、劇場が多いので、映画館同士の
品質合戦が凄いのかもしれません。
ちなみに、私はアバターは下記、田舎の映画館で
見たのですが、スクリーン幅6mに、クリスティーの
上位機種で高輝度投影されていたので、非常に
明るい3Dを楽しむことができました。
それを上回る3Dを、東京では見ることができないで
います。
http://www.forum-movie.net/hachinohe/
ちなみに、RealDは、レンズ前の円偏光シャッターと
色補正プロセッサーをレンタル供与しているだけで
館側でNEC、Barco、クリスティのCDPプロジェクターに
搭載しています。
(Sonyの場合は、円偏光特注レンズになります)
上記沖縄の劇場館では、NEC DCPにつけているようですね。
以上、余談でした。
投稿: T | 2010年6月 5日 (土) 12時59分
>>Tさん
いつもコメントありがとうございます。
>最近、日本の劇場館の3D映像が暗いのは
>3D方式うんぬん以前に、ランプをケチっている
>からなんじゃないかと思い始めました。
確かにそうかもしれませんね・・・
IMAXでさえ、北米のIMAXの方がずっとまぶしいとは驚きました。
ワーナー系映画館は外資系だから、一応国内系よりコストをかけていることかな・・?
キセノン使いとしては日本の映画館経営の方の気持ちはわかる気がしますな・・
400Wランプで10万円台ですしw700W台(QUALIA004)でも20万円台ですから、超高輝度ランプの値段はかなり凄そうと容易に想像できますので、頭が痛くなりますね。確かに寿命は2000時間程度ですし・・1日10時間としても、約200日ごとに交換しなければなりませんね。
ソニー製レーザー光源搭載なら、一応寿命及び消費電力の問題が解決されるかもしれない。初期導入のコストはともかく、キセノン光源よりトータルコストが少なくなるはずとソニー関係者が明言していますので、結局国内ではレーザー光源搭載PJ(業務用向け)を待つしかないかもしれません。
ソース:http://techon.nikkeibp.co.jp/article/HONSHI/20100401/181557/
(閲覧には要会員登録(無料)です)
このエントリーはLED照明のことを書きましたが、明らかに間違いでした。修正しました。
投稿: mkubo | 2010年6月 5日 (土) 23時28分
今日からRealDが導入されたユナイテッド・シネマ札幌でアリス3Dを観ましたが
道内の別映画館で観たのよりすごく明るく感じました。
時期が時期だけにRealD XLの気がします。
あまりにも某シネコンとは違ったので・・・
あの映像なら、バイオ4もトロンも期待大、です。
もしかすると後発のユナイテッド・シネマはほぼRealD XLのような気がしますね。
投稿: 北海道です | 2010年9月 9日 (木) 00時43分
>>北海道ですさん
コメントありがとうございます。今年導入されたものは100%RealD XLといってもいいと思います。
わざわざ本州のIMAX3Dのところに行かなくても満足できるレベルと思いますよ。今のIMAX3Dは迫力があるけれども、コントラストがちょっと浅めです。(パネルの世代はもう古めかもしれませんが。)最新のRealD XLなら、明るくてコントラストも良いです。クロストークもIMAXより少ないです。
投稿: mkubo | 2010年9月 9日 (木) 03時23分