PS4の投入時期についての雑感
【後藤弘茂のWeekly海外ニュース】 秒読みのNGPとますます遠のくPlayStation 4
数年前からSCEにネガティブ(批判的)な文章が目立つ後藤氏の記事なので、ある程度話半分に聞く必要がありますけれど、PS4の投入時期は大方の予想以上遅くなる見通しであるのが明らかになりました。(ちなみに2年前の記事で他社ハードよりPS4を早く投入されるだろうと書いた人でもあるけどね・・・)
PS1 1994年12月3日
PS2 2000年3月4日
PS3 2006年11月11日
過去のPSシリーズのゲームハードは5~6年ごとに投入されております。PS3が発売されてからの5~6年後に投入するならば、2011年~2012年に発売されることになりますが、そういう気配は全くありません。
PS4投入時期が予想以上遅くなることについては、ある意味当然です。画質にうるさい僕でさえ、PS4の早期投入を望んでいません。たいていのコアゲーマーも、PS3世代で満足されているのではと思います。
極一部の方々にはPCに投資すればいいからね。(ただサウンド周りはリニアPCM7.1chをサポートしているPS3が最強であると断言してもいい。)
少なくともゲーム業界においては、サードもユーザーも、次の据え置きハードの早期投入を望んでいません。HDゲーム機(PS3/XBOX360)としての台数は約1億台普及されています。PS2の最終売上台数(1億台以上)にほぼ匹敵するので、HDゲーム市場がせっかく拡大されたのに、次のハード早期投入でまたリセットされるので、今まで苦労してきたことが無駄になることを懸念されているためです。開発費の高騰もあり、開発費のコストダウンが一層求められているからです。新型ゲーム機などの対応についてはもう余力がありません。
NGPはPS3からの移植性(マルチ化)を高めたのは、こういう事情があるためです。
下手すれば、PS3が最後の据え置きゲーム機になるのではないかという気もします。
NGPはもし海外でも大成功し、PSP以上に普及された場合、意外にもNGP2として先に投入される可能性があるかもしれません。
NGP2は、PS2/PS3完全互換対応で、PS3.5レベルの性能でHDMI標準搭載1080p/リニアPCM7.1chネイティブサポートされるならばもうPS4といってもいいかもしれませんね・・
光学系メディア(CD~BD)対応はどうなるかとの問題もありますけどね。非対応になる可能性もあるかも。据え置き向けとして光学系ドライブを搭載すればいいかもね。携帯/据え置きともにNGP系メディア(フラッシュROM)対応かな。
(といっても、フラッシュメモリー容量の進化はやや停滞感があるので、5年後じゃ、PS3のHDD/BD等の大容量に対応できるかどうか厳しいかもしれませんが、1TBが当たり前の時代になればそれが実現される可能性はあるかもしれません。)
NGP2で据え置きと携帯ゲーム機の融合が本当の意味で実現されるかもしれません。ある意味、PS4=NGP2となるかもしれませんw まさかと思うが、NGPの正式名称はPS4だったりしてw
当面としては、PS3は最後の据え置きのPSフォーマットとして打ち止め。PS2ソフト互換復活でPS2アーカイブ対応とか、全て1080pか4Kにスケーリングされる低遅延・高画質チップを搭載すれば十分かもしれません。
まあ、あくまでも可能性ですが、スマートフォンの半導体の進化を見る限り、可能性がないとはいえないので、否定するのは難しいなと感じます。
基本的には、PS3の寿命が予想以上長くなることは歓迎したいところです。BDの大容量にはまだまだ余裕があります。Cellも、SCEファースト(SCEワールドワイドスタジオ)クラス並に使いこなしてないサードが多いだけに、SCEファーストが構築してきた、ライブラリの充実などにより、グラフィックの進化にはまだまだ期待できます。
SCEのアンチャ3の出来を見る限り、無理にPS4を投入する必要がないなと感じますし。しかも3D立体視対応なので、性能面については不満を強く感じるところがあまりないし・・
メモリー容量の面は開発側にとっては厳しいのは事実だけれども、ゲームオンリーにおいては、少なくとも数年ぐらいは問題ないとみていいと思います。
PS3の売り上げ台数は4200万台以上で、PS2の普及速度より遅れていますが、予想以上寿命が長くなることで、更になる値下げのことも考えて最終的にPS2の売上台数を超える可能性は十分あるのではないかと思います。
PSPだって、もう7年目のハードなのに、未だに超品薄状態だからね。(日本だけの話ですけれども、ハードの寿命を伸ばすにはやっぱり基本的に性能が重要であると証明されていますね。)
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コメント
ご紹介の後藤氏の記事でちょっと気になる一文があって最後のほうの「Cell Broadband Engine(Cell B.E.)の32nmプロセス版のプランもないと言われる。」と言う部分です。
PS/PS2はライト層も巻き込んで圧倒的に普及しましたが爆発的に売れ出したのは2万円を切ってからですしライト層が喜びそうなカラーバリエーションを揃えたのも大きかったです。PS3も同様の戦略をとるべきですが、薄型PS2のような超小型・ファンレスにするには消費電力を削減する必要があり、Cellのシュリンクが進まないとかなり厳しいのではないでしょうかね? 現行機の価格設定、大きさだとゲーマーには受けてもライト層は手を出しにくいと思います。
ところでPS2は発売から11年を越えようとしていますが、あるネットでのアンケートでは現在遊んでいるゲーム機のトップがDSで45.5%、2位はWiiで31.2%、3位がPS2で23.4%だったようです。PS3は上位3位に入っておらず、PS2に抜かされており驚きました。PS2がいまだ健在なのですね。また去年のTGS2010のCESAブースにて行なわれたアンケート結果ではゲーム機の保有台数のトップはPS2で70.2%。続いて68.7%のDSだったそうです。
発売から10年以上経過したハードが未だに現役とは驚くばかりです。PS3はPS2のこの非常に長い寿命を更に超える可能性が高いと思っています。
投稿: マクドリ | 2011年2月11日 (金) 00時03分
>>マクドリさん
32(28)nmプランについては、一応IBM/ソニー/東芝共同開発の話もあります。PS3が発売される前の話ですが、(ソニーがコスト的にキャンセルしたそうですが。)32nm版cellの製造はIBMに委託すると思われます。そもそもソニーだけのキャバでは32nmの稼働率を向上させるのは不可能です。ちなみに、TSMCのようなところに委託して製造してもらうのが普通になっております。東芝でさえサムスンに委託するらしいし・・・
http://journal.mycom.co.jp/news/2006/01/13/002.html
http://monoist.atmarkit.co.jp/feledev/news/2009/06/18ibm.html
今後のライト層には、もうPSP/NGPあたりで満足されるような気がしますよw
TVに接続してプレイする時代は終わったかもという気もしますよ。NGPも、HDMI端子をサポートされたら、据え置きが完全に終わるなと感じておりますよ。
投稿: mkubo | 2011年2月11日 (金) 08時13分
回答ありがとうございます。
薄型PS2(SCPH-90000)の更なる小型化の際にネックになっていた専用メモリーカード端子×2とコントローラー端子×2がPS3では削除されており、Cellのシュリンクが進めばPS3は薄型PS2並かそれ以上の小型化を達成する可能性もあり得ると思っています。
PS1は発売から1年半、PS2は発売から3年半で2万円を切っており、PS3はやや遅れておりますが今年はテレビが完全デジタル化になる特別な年でもあり価格面で何か動きをかけてくる可能性があります。
据え置きから携帯機への移行の流れは同感です。パソコンもスマートフォンやタブレットに駆逐されるかもしれません。据え置き機はマニア向けに特化されて一般層向けは携帯機(NGP/スマートフォン)に統合されてしまうのでしょうね。
投稿: マクドリ | 2011年2月11日 (金) 14時46分
>>マクドリさん
まあ、32nm世代で薄型PS2並に実現されるかあまり楽観視できませんが、近いサイズには期待できるかもしれませんね。
日本においてはPSPの登場で、据え置きから携帯機への移行の流れが目立つようになりましたが、海外ではこういう流れはありませんね。NPGの投入で、海外もその流れが発生するかどうか注目しています。
おそらくNGP世代で日本はもう据え置きから携帯機への移行の流れが完全になる可能性はあるかもしれません。
海外では日本のPSP並に変化があれば、据え置きの立場がやばいなとみていいかもしれませんね。
結局海外次第としか言いようがないかなと思います。NGPの売れ行きによってはPS4の投入時期やスペックが変わるかもしれないなと感じます。
投稿: mkubo | 2011年2月12日 (土) 09時52分
とりあえず,今後数年は
「OSとフレームワークに磨きをかける」
がメインだと思いますよ。
OSとライブラリ,フレームワークさえきちんと構築されれば,固定されたマシンというかアーキテクチャは溶けて無くなるはずです。
それこそWindows PCみたいに。
それ自体は,クタが目指していたものですから,SCEIとしても既定路線のような気もするのですが,どうなんでしょうね。
PS3は据え置きPSのリファレンスマシンだったのかも知れませんね。
半導体の微細化による単純な性能アップはあっても,新しいアーキテクチャが必要だとは思えませんもの。
んで,NGPは携帯PSのリファレンスマシン,と。
発展性でいけば,PS2やPSPってそれでオシマイの変態度の高い設計だったんだと思います。
んで,次世代PSでは,発展性のあるアーキテクチャを作らなきゃいけなかったんだけども,
BDとCellを入れなければならなかったPS3は
PCでいえば,Xeon一択の変態ラインナップを作ってしまったわけでw
PS3から反面教師として学んだ部分も多いけど,専用仕様を廃してある設計思想自体はPS3に通じるものですよね。
(USBやSATAは解放してあるしCellだって厳密には専用てわけでもなく,RSXだって GeForce 7800 GTXだし)
PS3とNGPで最低限の労力でで移植できるわけですし,据え置きか携帯機か,というのは結構ナンセンスな話になってくるのかと。
まあ,少なくともPS Suiteでゲームコンソールの概念を拡大したSCEIはそうならざるを得ないでしょう。
(だって,他社がPS Suiteの走る,据え置きAndroid端末を作ることも可能ですから)
じゃあ,任天堂やMSは?
というのがゲームコンソール業界の次を決めるんじゃないかな。
投稿: kon2 | 2011年2月14日 (月) 09時33分
>>kon2さん
たしかにハードがなくなるような発言もありましたね。いつか実現されるかとの問題でしたけど、NGPなどで現実味が出てきたので、SCEの既定路線で進んでいるなといえるかもしれませんね。
また、当初PS3の10年間計画あって、PCのように進化させる構想もありましたが、もしかしたら1~2年後あたりに実際に進化させた新型PS3が登場するかもとの気もします。
やっとPS3の逆ざやが解消されて、黒字が出てきたところだし。少しは余裕が出てきた状態だし。久夛良木さんのビジョンの実現がいつも約5年遅れるので、今から1~2年後あたりでやっと実現されるかもねw
ところでPSSの出来については予想以上いいみたいです。結構滑らかに動くみたいです。SCE謹製PSSフレームワークの完成度が予想以上高いみたいね。Android2.3の出来もいいといえるかもしれませんが。
http://www.youtube.com/watch?v=ZUmGVw3l21o
http://www.youtube.com/watch?v=-ZNhMLZ6UFQ
http://www.youtube.com/watch?v=Pq_48StFJc4
iOS系はそこまでなめらかに動いてなかった気がするので、凄いかも。
投稿: mkubo | 2011年2月14日 (月) 19時58分
>>mkuboさん
>もしかしたら1~2年後あたりに実際に進化させた新型PS3が登場するかもとの気もします。
PSPの時みたいにメモリぐらいはいじってくるかも知れませんね。
何にせよ,何らかの新機能を付加する上で,メインメモリがネックになってきた時,でしょうけど。
にしても,今回改めていろいろ掘り返してみましたが,やっぱりPSPの設計上の変態度はすごいですねえ。
投稿: kon2 | 2011年2月15日 (火) 09時14分
>>kon2さん
まあ、PS1もある意味変態仕様だったしw
GTEというプロセッサ搭載は当時としてはインパクトがあったみたいし。PSPまではずっと変態仕様設計だったといえるかな?
ところで、NGPのCPU/GPUの仕様は詳細に明らかになってないんですが、GPUのSGX543MP4+の+部分が気になるところです。やはり何らかのカスタムを加えているのではという気もします。あのSCEが何のカスタムもしないとは信じがたいところです。(やはり後藤氏の記事がずれているなと思いますね。A4レベルで独自チップといえるなら、NGPのチップは独自チップといってもいいけどねw)
PSシリーズとして浮動小数点演算(FPU)処理にこだわるのが伝統的なので、独自のFPU系ユニットが追加されているのではないかという話もあるみたいです。SPEだといいなと思いますがw
投稿: mkubo | 2011年2月15日 (火) 22時40分
ゴトーさんの記事がずれてるのは,
チップの購入とIPの購入がごっちゃになってるからかとw
NGPに載るのは,どう考えたってSoCなわけで,
結局はsnapdragonみたいなもんじゃないのかなあ。
投稿: kon2 | 2011年2月16日 (水) 09時08分
>>kon2さん
ソニーが以下の半導体製造技術をもっているほどだから、SoCでカスタマイズぐらいはできると想像できそうなのにね。
http://eetimes.jp/news/4593
http://gigazine.net/news/20110216_nvidia_tegra_kal_el/
NVIDIAの新型ARM系SoCはGPUは12コア搭載するらしいとか。NGPのGPUのコアは4コア以上との可能性があるかも。
ソニーが4コアであると明言したっけ?
投稿: mkubo | 2011年2月16日 (水) 21時07分
>>mkuboさん
確かにGPUのコア数は明言してませんねw
一応,A9もSGX543MPもIPの設計上の上限が4コアなんですよね。
だから常識的に考えれば,4コアなんじゃないかな,という感じですね。
まあ,なんらかのカスタムを施しているのは間違いないとして,
「SGX543MP4」「+」なのか
「SGX543MP」「4+」なのかでずいぶんと違ってくるかとw
投稿: kon2 | 2011年2月17日 (木) 12時11分
>>kon2さん
http://game.watch.impress.co.jp/docs/series/3dcg/20100316_355022.html
西川氏の解説によれば、一応16コアまでいけるみたいです。SCEがクラス最高レベルにしたと言っているので、8コアの可能性がありそうです。
投稿: mkubo | 2011年2月17日 (木) 20時33分
そうそう、その西川氏が、シェーダー性能が弱いwと指摘していたけど、もしかしたら頂点シェーダー機能あたり独自ユニットとして追加された可能性が高いかも。
XBOX360みたいに統合型シェーダー系らしいので、ピクセルシェーダー重視に振り分けるようにするには、やはり頂点シェーダー機能を強化しないと厳しい気がします。
投稿: mkubo | 2011年2月17日 (木) 20時38分
http://messages.yahoo.co.jp/bbs?.mm=FN&action=m&board=1003858&tid=3858&sid=1003858&mid=56191
日経新聞で凄いことが書かれていたらしい。
PS4はCell廃止でARM系になる可能性があるらしい。うーん、PowerPCコアをARMコアに置き換えるだけなら問題ないけどね・・
投稿: mkubo | 2011年2月18日 (金) 02時26分
>>mkuboさん
>PS4はCell廃止でARM系になる可能性があるらしい。うーん、PowerPCコアをARMコアに置き換えるだけなら問題ないけどね・・
まあ,NGPの成功がまず最初のハードルじゃなかろうか?
Cell自体もソニーや東芝の手から離れてるわけで,
独自開発してる訳じゃないですし,
Cellの設計技術者の配置換えなんて,
とっくにやってますよ,としかw
シュリンクの設計だってすでにIBMでしょ。
IBMのロードマップ次第という不確定要素があるものの,
PowerXCellシリーズは,すでにIBM製汎用チップでしかないわけで。
噂の信憑性の確率アップには,まずPowerXCellの開発が完全に中止になる,という前提条件がいりますね。
自分自身もCellを応援している,というよりは,PSシリーズの資産継承を考えると,PS4はCellの方が現実的だよね,と言ってるだけだしw
PPE+SPUの性能がARMカスタムで実現できれば,それはそれでありだと思うけど,実際難しいよね。
しかし,
「真似のできない半導体をつくる」(ソニーの斎藤端業務執行役員)。
執行役員の台詞ってここだけだよねw 相変わらずつぎはぎだらけ。
Cellがらみといえば,こんなニュースも。
「実はプレステ3で300万個の量産実績」、ソニーがコアレスパッケージの進展明らかに
http://www.eetimes.jp/news/4593
プロセス技術は大量生産のファウンドリには負けるかも知れませんが,実装面でのソニーの半導体技術は意外と侮れませんね。
投稿: kon2 | 2011年2月18日 (金) 09時16分
>>kon2さん
どうやらアンチによる改変したものらしいです。
転載された?情報は、本当に日経新聞の記事通りなのか、未だに確認されてないらしいです。つまり捏造の可能性が高いとか。
お騒がせしてしまってすみませんでした・・・
投稿: mkubo | 2011年2月19日 (土) 03時06分