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2011年9月 3日 (土)

本田雅一氏著「iCloudとクラウドメディアの夜明け」を読みました。一応軽く感想。

「iCloudとクラウドメディアの夜明け」も読了しました。(実は「証言。」、「ストリンガー革命」と一緒に買いました。)今回は軽く感想を書いてみたいと思います。

その本書の内容について、ほとんどソニー、アップルのことが書かれている。本田氏ではクラウド関連においては、ソニーとアップルのやっていることは非常に似ていると指摘しています。ソニーの場合、PSNの強みを生かして、キュリオシティというクラウド型配信サービスを構築しようとしている。アップルの場合、今まではPCを中心としたダウンロード型配信サービスだったが、完全にクラウド型配信サービスに移行しようとしている。それが「iCloud」である。

個人的にはアップルがPCを中心としたダウンロード型配信サービスをいつまでも続けるなら、ソニーにはチャンスがあると思っていたのですが、アップルがiCloudに移行することが明らかになってしまった。ソニーにとって厳しい戦いになるかもしれない。

アップルの強みについて、いやというほどに書かれている。しかし、ソニーの強みも負けないほど書かれている。それにしても、ストリンガー氏がソニーの強みをアピールするのがうまいと思った。おそらく読者には、ソニーにもチャンスがあると思えるだろう。ただし、PSN大量流出事件という弱みを持っているが・・また、PSN大量流出事件の真相のようなものが詳しく書かれている。よく調べていたなと感心するほどです。

印象的だったのは、ウォークマン全盛期だったごろのソニーには、消費者にとっては”おれらのソニー”だったのに、アップルがiPodで有名になる頃、音楽の著作権至上主義とか、消費者無視ルールの音楽配信という失態により、”あちら側のソニー”になってしまったとのことです。”こちらのソニー”になるには、極めてかなり努力が要るだろうとのことです。

しかし、キュリオシティというサービスで、その反省を生かそうとしているそうです。”みんなのプレイステーション”という文化を作ってきた平井氏には期待できるだろうと思ってます。おそらくストリンガー氏が、その平井氏を副社長にした理由はこれかもしれない。

定額映像配信サービスの普及により、米国でもDVD、BDなどのパッケージの売り上げが落ちているそうです。ハリウッドにも、どう対策するか、まとまってないそうです。パッケージ+映像配信というようなハイブリッドサービスをやろうとしても、まだうまくいってないことです。

それにしても、定額映像配信サービスが当たり前になることによって、ハリウッドコンテンツのデフレ化がますます進むことで、高品質コンテンツに金を払わなくてよい文化が当たり前になるか、心配してます。

また、興味深いことが書かれていました。アマゾンの発売する新型端末、最新のセキュリティ機能が組み込まれたメモリカード規格に対応し、購入した映像コンテンツの複製をメモリカード内に保存する配信モデルにも対応しようとしていると書かれている。現時点では発表されてないが、2011年秋には統一された業界標準規格として登場する見込みだと書かれている。

つまり、PS Vitaの採用するメモリーカード規格の正体は、これじゃないかと思ったのです。やはり最新セキュリティ機能が組み込まれたメモリーカード規格である可能性が高いと思う。業界標準規格である可能性も高いだろう。おそらくSDベースになるのではと思われる。

アップルといえば、ジョブズ氏が引退宣言しましたが、少なくともアップルの経営は当面好調で続けるのは違いないだろう。しかし、別の意味で、以下の懸念もあります。

ソニーには、クラウド型サービスで、クラウドメディア(コンテンツ)の互換で他社の端末でも使えるようにするという低姿勢でやろうとしているのに、アップルの場合、iOS端末だけで動けばいいスタンスなので、他社の端末の互換性についてはぶっちゃけどうでもいいです。もしアップルが独占になるぐらい支配していたら、どうなるか心配してます。個人的にはマイクロソフトの独占問題と同じように、アメリカの当局が介入する可能性があるのではないかと思います。クラウドメディアの互換性がますます重要になるじゃないかと思います。

角川のBookWalker というiPadアプリを使ってみて強く思ったよ・・iOSプラットフォームで買ったコンテンツは、Android端末では買い直さないと読めないという不便な問題が起きてます。おそらくアップルによるガイドラインの問題だろう。

BookWalkerでは、500Pオーバーの漫画雑誌を85円で買えるところが素晴らしいが、ライトノベルとかの値段は普通の本とあまり変わらない。しかも、せっかく買ったコンテンツ、Android端末で使えないところが不満である。

Sony Readerコンテンツも、クラウド化される予定だそうで、おそらくiOS以外の端末ではほとんど読めるだろう。(一応Sonyには、iOS版Sony Readerアプリを出す計画があるそうですが、アップルがおそらく拒否するだろう。)

というわけで、Sonyのスタンスを基本的に支持したい。本当に消費者目線に立つことで頑張ってほしいところです。うまくいけばアップル打倒のカギになるかもしれませんよ。

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