「証言。」はPS歴史においては第一級の資料だろう
証言。『革命』はこうして始まった プレイステーション革命とゲームの革命児たち
プレイステーション誕生のドキュメントがわかる書籍が発売。都内で出版記念パーティー
アーク・ザ・ラットのプロデュサーであり、PS創業期からのメンバーだった赤川良二氏著作「証言。」を読了しました。
1991年のCESにて幻のプレイステーションと言われたスーパーファミコン互換CD-ROMアダプター騒動前後より、当事者として関わっており、SMEやSony、SCE等の関係者及び、サードパーティーの関係者の証言も載っています。赤川氏は当事者であるだけに、信憑性が非常に高く、サード等の関係者による興味深い証言が多く載ってます。
特に興味深かったのは、PSが登場するまでは、サードパーティーがソフトを開発するには、ハードメーカー(任天堂、セガ等)による支援が全くなかったそうです。例えばファミコン。ナムコがファミコンというハードを独自に解析してからソフトを開発したほどだそうです。ニンテンドウ64も、開発環境とかの支援はまったくなく、自分で調べてねというスタンスだったそうです。
面白かったのは、SCEの岡本氏(当時)がサードパーティーの開発者にC言語のお話したら、「C言語?それ何?おいしいの?」という反応だったらしいですw その場で、C言語の講演会になったらしいとか。当時はアセンブリ言語オンリーだったから、仕方ないかもしれませんね。
大賀典雄氏の「Do it!(やってみろ!)」はあまりにも有名ですが、丸山氏、岡本氏がその件に関しては、興味深い証言されてます。ゲーム業界への参入を決めたというより、あくまでも開発のゴーサインだったそうです。また、事前に、久夛良木氏の作成した計画(レポート)を読んでみたり、外部の学者、Sonyの結構えらい人に聞いてみたり、冷静に考えていたそうです。邪心のない、「筋がいい」計画であると判断したそうです。
PS1のローンチソフトの1つであった「クライムクラッカーズ」はたった4ヶ月で開発したそうですw 元々ワイルドアームズを出すつもりだったらしいが、開発期間があまりにも短いので、3DのダンジョンRPGならなんとかなるだろうとのことだったそうです。当時、クラスメートから借りてプレイした記憶があるんですが、なかなかボリュームがあった気がします。エンディングあたりのムービーは当時としてインパクトあったと覚えてます。
久夛良木氏はPSというものを生み出したのは間違いなく事実ですが、少なくともPSという世界を育てたのは、やはりみんな(ファースト、サード、小売、ユーザー)であるのは間違いありません。久夛良木氏も、「僕だけで作ったのではないよ。あのときのみんなが作ったのだよ」と仰ってます。
SCEには、「プレイステーションはみんなのものである」というスタンスをいつまでも忘れないで欲しいところですね。そのスタンスこそ、やはり最大の強みであると思いますよ。
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