クリスタルLEDテレビ 雑感
専門家による画質評価記事をチェックしてみました。
<CES>ソニー 「Crystal LED Display」画質レポート
山内氏のレビュー記事。
LEDの特性である応答性の良さ、色域の広さ、高コントラスト感が3拍子揃った映像を見せ、その3つの要素では隣りに用意された液晶ディスプレイとの間に歴然とした差が認められた。会場では画面にぎりぎりまで近付いてみたが、画素の見え方自体に液晶と大きな差は認められず、不自然な印象はない。
懸念だった精細感については、問題ないレベルみたいね。
大型のLEDディスプレイは開口率が極めて低く精細度がいまいちだしね。
さらに驚くのは、角度依存性が事実上皆無で、ほぼ真横から見てもコントラストが劣化せず、色の変化が起こらないことだ。実際にはそこまで斜めの位置から見ることはないが、現実にあり得るような位置から見ても液晶との差は歴然としている。
XEL-1でさえ、色の変化が若干ありますね。(といっても、ほぼ真横にならない限り、
そういう状態になりませんが。)
視野角は完璧とのことか・・ やっぱりオーロラビジョン並の視野角だと思っていいだろうね。
有機ELが大型化すればするほど、おそらくこういう問題が起きる可能性があるので、
確かに有機ELに対する優位点が出てきそうですね。
まだ試作機なのですべての回路を本体に内蔵しているわけではないが、展示機のパネル部は3cm前後と非常に薄く、実際に製品化の段階でも、この程度の薄さを実現することは難しくないという。放熱のために大型ファンが高速で回るというような仕組みも見当たらなかった。消費電力についてはパネルモジュールとして約70W以下と発表していることからも分かる通り、これだけの数のLEDを内蔵していることを考えると、かなり低いといえそうだ。
確かに約622万個のLEDがありながら、70W以下なのは驚きとしか言いようがない。1個あたりのLEDの消費電力を電卓アプリで計算してみたが、「1.125・・・e-5」とでてきた。
つまり約0.00001Wなので、実質的に0Wといってもいい感じですね。
あくまでも一般的な動画による平均電力のことらしいが、確かに凄いといえる。最近のLEDの進化も凄いらしく、発光効率の向上は将来も進化する見込みなので、もっと明るいLEDディスプレイが登場してもおかしくありません。もちろん、民生用としては明るすぎるので、ピーク輝度のみにしたり、消費電力削減の方向に回せばよいからね。
50インチで30W以下のLEDディスプレイが登場してもおかしくないね。
ちなみに家庭用以外の用途としては、放送用や医療用のモニターを想定しているということだ。そうした業務用の分野では有機ELモニターとどう棲み分けるのか、非常に興味深い。いずれにしても、次世代ディスプレイにまた一つ、有力な候補が加わったことは間違いない。
もし同じサイズの場合、広視野角で色の変化を一切許さない業務用途でLEDが優位となりそうですね。
考えられるのは、外光の強いところでLEDを使うとか。(業務用有機ELでも、十分使えるレベルだそうですが。)結局コスト次第ですかね?
色域の広さは、おそらく有機ELよりコスト的に有利かもしれないので、低価格のPVMシリーズのような場合には、おそらくLEDが有利になる可能性が高い。
(BVMシリーズの最上位機種(250万円)は広色域対応です。)
おそらく4K対応モニターも出てくるはずなので、現行4Kモニターは56インチなので、そのサイズの場合は、もちろんLEDになる可能性が高い。25型クラスなら、有機ELが有利になる可能性もあるが。(実際にできるか知らないが。)
【本田雅一のAVTrends】CES記者会見に見る、TVメーカーのトレンド -AV Watch
記者発表を一巡しただけの段階だが、今年のCESで最も高画質なディスプレイを出展しているのはソニーだ。「Crystal LED Display」は「製造プロセスの改善も含めて、商品化の方法を模索している」という段階だが、生産技術さえ確立できれば、超高画質のディスプレイとなるはず。
既報の通り、超小型のLEDをガラス面に並べ、高周波数で発光制御することで階調表現を行なう。LEDらしく高純度の色を出せる上、デジタル駆動だけに安定した品質も期待できるだろう。個々のLEDの輝度にムラが出るのでは? との疑問を持ったが、その影響は無視できるレベルだという。
さて、LEDが並んでいると言うと、昔のLEDジャンボトロンやオーロラビジョンのように画素のツブツブが見える様子を想像するかもしれないが、実際のCrystal LED Displayの見た目、表面の質感は液晶パネル(よりもプラズマに近いかもしれない)と変わらない。
しかし画質は圧倒的で、応答速度、色再現の自然さや色再現域の広さ、階調表現の自然さなど、液晶テレビとは比較にならないほど良い。実際に製品として作り込めば、さらに良くなっていくだろう。
本田氏の記事。ジャンボトロンは、一応LED版もあったみたいですね。実際に見た記憶はないけど。たまたまジャンボトロンだったかという可能性があったかもしれませんね。よく考えたら、100型オーバーあたりがでてきたら、一応ジャンボトロンの復活といってもいい気がしますねw
精細度は一応問題ないレベルであるが、少し不安が残りますね。50型以下なら精細度が上がるかな?
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コメント
まあ,気が早いけど,気になるのは
「どうやって作ってるんの?」
なんですよねえ。
前も書いたけど,素子を駆動させること自体は簡単だけど,どーやってLEDプロセスを行ってるかってことですわな。そのプロセスの複雑さと不安定さがLEDの質が安定しない原因ですから。
55インチが最大サイズ,ってことは55インチのサイズでLEDをまとめて形成してるってことですよねえ。
(貼り合わせだったら,はったりでも大型サイズも展示するはず)
極めて液晶か有機ELに近いプロセスに近い製造方法と予想されますねえ。故に技術情報は一切なし,というところでしょうか。ディスプレイ用と割り切れば,いろいろ方法はあるような気もしますね
(LEDの不均等も「ピーク時の不均等」ならピークを使わなければOK,とか)
ここいらは門外漢なのでよくはわかりませんが。
投稿: kon2 | 2012年1月12日 (木) 08時46分
>>kon2さん
僕も詳しくは分かりませんがw
西川氏の記事にて解説されてます。
サムスンあたりがすぐには真似できない領域であるのは間違いないだろうと思いますね。
投稿: mkubo | 2012年1月13日 (金) 00時18分
http://www.patentjp.com/13/V/V100003/DA11233.html
西田さんのツイートによれば、CLDの製造特許だそうです。
2000年頃出願しているのは、1990年代から研究されたみたいね。
投稿: mkubo | 2012年1月14日 (土) 09時21分