次世代ディスプレイの正体はLED TVだった!
ソニー、次世代ディスプレイ「Crystal LED」 -AV Watch
Sony Japan | ニュースリリース | 大画面・高画質に優れた次世代ディスプレイ“Crystal LED Display”を開発
要するには、街にある大型LEDディスプレイというオーロラビジョンの小型版という感じです。まさにコロンブスの卵としかいいようがないw 620万個のLEDを搭載するとは、まさに驚異的。ちなみに4K解像度(QHD)を実現する場合、2488万個のLEDを使うことになるか・・
(ソニーの開発したジャンボトロンは昔ありましたが、あれは蛍光管を採用していたので、LED版はなかったみたいです。)
麻倉氏の取材によれば、3年かけて開発されたそうです。
3年前といえば、RGB LED光源を採用した液晶テレビのXR1が発売された時期(2008年)あたりから開発が始まったみたいですね。おそらくXR1を開発する際、フルHD解像度の620万個のLEDを使ったらどうなるか、想像されたかもしれませんね。
55型というサイズは、ソニーとして現在の設備ではつくれる一番大きなサイズだそうです。LEDディスプレイは原理的に小型化しにくい面もあるため、フルHDの解像度のままじゃ、どこまで小型化できるか気になりますね。できれば、32型バージョンも欲しいですね。ただし有機ELでもそのあたりのサイズで実用化される可能性もあるため、どのサイズで区別すべきか、難しいところですね。パナソニックは、液晶のサイズ制限をずっと続けてきたが、最近になってからその制限を外したし。
以下のCystal LEDの画質仕様をみてみると、確かに凄いと思いました。
出展した試作機の主な仕様
- 画面サイズ :55型
- 画素数 :1,920×1,080×RGB
- (フルHD:RGBのLEDを約200万個ずつ合計約600万個使用)
- 表示素子 :RGB LED
- 輝度 :約400 cd/m²
- 視野角 :約180度
- コントラスト(暗所) :測定限界値以上
- 色域 :NTSC比(xy)100%以上
- 消費電力 (パネルモジュール) :約70W以下*2
凄いのは、暗所コントラスト比。測定限界値以上なので、事実上無限比。
XEL-1は100万:1以上といわれましたが、あれは、当時の測定器では測定器限界値(100万:1)以上だったと明らかになっております。つまり無限比といってもいいかもしれません。
明所コントラスト比(明るいところでのコントラスト比)も凄い。ソニーのHX920の約3.5倍らしいので、量販店のようなところでも、液晶テレビより綺麗に見えるだろうと思われます。プラズマには、一番苦手とするところなので、ますますやばいですね。
視野角については、カラーシフトが少ないらしく、かなり斜めからみても白っぽくなることはないらしいので、広視野角であるといってもいいかもしれませんね。おそらくオーロラビジョンの視野角並とおもっていいかも。
消費電力は結構低いですね・・ QUALIA 005、XR1の消費電力が結構高かったという印象があるせいか、意外な印象もしました。LEDの進化は凄いかもしれませんね。(液晶パネルを透過させなくてもいいので、光効率として無駄がないといえるかもしれません。)
米国Sony提供の動画によれば、ソニーの最上位機種液晶テレビのHX920と比較していること。確かに残像が目立たない感じですね。LEDはインパルス駆動のためか、動画には強いという感じ。映り込みもHX920に比べて目立たないですね。
ソニーのニュースリリースによれば、”有機ELの継続的な開発、商品化と並行して”
と書かれてます。中小型においては、有機ELテレビが再登場する可能性もあるかもしれませんね。大型はLEDテレビ、中小型は有機ELテレビという感じになるかもね。中長期としては、ソニーのテレビはLEDテレビと有機ELテレビで完成したといえるなので、長年の念願だった自社製ディスプレイの完全復活は時間の問題だといえるでしょう。まずはテレビ事業の万年赤字状態を解消することでしょうね。
麻倉怜士の2012 CESリポート Vol.9】圧倒的画質のソニー「クリスタルLEDテレビ」 |Stereo Sound ONLINE
ネーミングは「クリスタルLEDテレビ」。RGBで約620万のLEDサブピクセルを持つ。極小LEDはソニーが独自開発。三年かけたという。画質は圧倒的。コントラスト、階調、色再現は液晶テレビ(比較展示は有名なHX920)を圧倒している。ソニーは発表だけで商品にならないものが多いが、中川裕・副会長は「必ず商品化します。楽しみにしていてください」
あの中川氏(Cell生産を撤退に追い込んだ人)が言っている程だから、商品化には期待してもいいみたいねw
| 固定リンク
「オーディオビジュアル関連」カテゴリの記事
- PS4はHDMI2.0対応がほぼ確実か(2013.09.05)
- ゲーマーなら最高の環境を目指そう!(2013.05.09)
- BRAVIAの新機種にて業界最速の表示遅延0.1フレーム達成!(2013.05.07)
- ついに1インチ1万円を切る4Kテレビが登場(2013.04.12)
「ソニー」カテゴリの記事
- 平井社長と大賀さんの類似点(2013.05.24)
- ブラジルでPS3を現地生産(2013.05.08)
- BRAVIAの新機種にて業界最速の表示遅延0.1フレーム達成!(2013.05.07)
- ついに1インチ1万円を切る4Kテレビが登場(2013.04.12)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
ソニーがやるべき事は先ず一つ。
見通しを語ることと,
ソニーストアに期間限定でいいので試作品を置くことだ。
いつも思うけど,そのためのソニーストアだと思う。
どーせ初物はお高いはずなので,
それを展示することでTVの売り上げに影響するとは思えないねw
あと,液晶と比べた製造の難易度だが,
液晶だって,TFTで素子毎に駆動させているわけで,それと比べて難易度が高いというわけではない。
ただ,LED故に小型化が難しいだけだよね。
投稿: kon2 | 2012年1月11日 (水) 09時12分
>>kon2さん
ソニーストアでいえば、HMZ-T1の試作機の体験会もありましたよ。開発者にとってはユーザーの意見を集めるためだったらしいですが。
ソニーにとっては、ライバルにあまり公開したくないので、試作機を長期間に置くのはいやがるかもw
とりあえず4月あたりのお台場のイベントで、おそらく国内初でクリスタルLEDテレビが披露されるかも。
見通しは、クラウド関連でロードマップのようなものを公開してほしいかもね。
>ただ,LED故に小型化が難しいだけだよね。
将来的にはもっと小型化できたら、高精細化は容易になりますね。見通しはわからないが、確かに将来性は高いといえますね。
投稿: mkubo | 2012年1月12日 (木) 07時52分
>>mkuboさん
あとは製造コストね。
すでに量産が視野に入っているとすれば,
プロセスの歩止まりによるコスト高はあっても,
LEDの実装に必要な材料のコストはメドが付いていると見るべきでしょうか。
TVの画素として利用するレベルならさほど輝度はいらないでしょうし。
投稿: kon2 | 2012年1月12日 (木) 08時23分
>>kon2さん
そのハードルはなんとか超えて欲しいですね。
半導体関連なので、レアメタル等の材料は要注意かもね。
投稿: mkubo | 2012年1月13日 (金) 00時16分
3原色が1セットになったLEDを開発すればいいんじゃね?
投稿: | 2012年6月12日 (火) 11時12分