クリスタルLEDディスプレイはOLEDより高画質らしい
【本田雅一のAVTrends】ソニー「Crystal LED Display」開発者インタビュー -AV Watch
OLEDとはもちろん有機ELのことです。驚いたことに、ソニーの最上位機種であるBVMシリーズの有機ELモニター25型(250万円台)より高画質であるらしいこと。
これまで多くのテレビ、多くのディスプレイ方式を評価してきたが、画質の面でこれほど弱点のない技術は見たことがない。ディスプレイ用光源として理想的な、RGB LEDのアレイで表示を行なっているのだから、当たり前と言えば当たり前だ。
しかし、現実に目の前に存在し、実利用環境に近い場所で、いつもの映像がまったく違って見えることを体験すると、何か騙された気分になってくる。従来とは全く違う絵なのに、現実感がある。これまでのディスプレイは何だったのだろうか? と自問したくなるデキだ。
従来のディスプレイ技術では、ソニーのプロフェッショナル向け有機ELディスプレイが、最も高画質だと思っていたが、有機ELに対しても大きなアドバンテージを感じる。
誰も綺麗と思っていたはずのOLEDを超えていた点はまさに衝撃的だといえる。 サムスン、LGのOLEDの画質は少なくともそのソニーのOLED以下なので、他社が他方式(液晶・プラズマ、OLED等)でどう頑張ってもLEDTVに追いつくのが極めて難しいといえる。
笑うしかないなと思いましたな・・・ 単にポスト液晶・プラズマとして開発されたというより、その次々世代のものを開発されてしまった点は他社にとっては悪夢かもしれませんw
さて、“お約束”として実用化のターゲット時期についても尋ねてみたが、当然、答えることはできないとのこと。しかし、会話の中からは、そう遠くない時期の実用化が見えているという印象を受けた。
生産技術よりも、むしろ無数のLEDを使うことの方が、コストの面では効いてくるのではないだろうか。エンジニアの方々との話では、そうしたことを感じた。
現在、LEDの生産は飛躍的に伸びており、コスト低下は著しい。世界中の照明が変化していく中、LED自身の生産規模の大きさを、Crystal LED Displayの生産コスト圧縮に応用できるというところにも、この技術の将来性、素性の良さがあるように思う。LED自身のコストが下がれば、4K対応などもアセンブルの時間の問題だけで、すぐに出来てしまう。
また、今回はCESという場で家庭向けテレビのディスプレイ技術として紹介されたが、業務用の安定した、信頼できる映像再現ができるマスターモニターとしての可能性も高いだろう。経年変化に強いという特徴は、放送局に好まれるに違いない。
量産性等は現実レベルで製造できる見通しだそうです。それにしてもわずか3年という期間で、完成度の高いレベルで量産化に近いというものが出来上がったというのは驚きである。液晶、プラズマは実用化されるのに20~30年かかってきたのにね。もちろんLEDの進化もあるが、オーロラビジョンなどの超小型化技術を実現できたソニーはやはり凄いと思います。
【西川善司の大画面☆マニア】第156回:CES特別編 55型有機EL対決 -AV Watch
サムスン、LGのOLED画質批評。少なくともXEL-1以下の画質だな。サムスンはRGB方式を採用していること。XEL-1のようにカラーフィルターを採用してないこと。そのせいか、ホワイトバランスの取り方には苦労しているようにみえる。西川氏らしく、画素の解説について参考になりました。LGは白色+カラーフィルター方式。生産性が高いというメリットもあるので、RGB方式に比べて有利ということもあり、低価格有機ELテレビとしては期待できるのではと思います。(もちろん画質としてはXEL-1以下ですけどね。)サムスンの大型有機ELテレビは本当に問題なく製造できるか、個人的に疑問です。
| 固定リンク
「オーディオビジュアル関連」カテゴリの記事
- PS4はHDMI2.0対応がほぼ確実か(2013.09.05)
- ゲーマーなら最高の環境を目指そう!(2013.05.09)
- BRAVIAの新機種にて業界最速の表示遅延0.1フレーム達成!(2013.05.07)
- ついに1インチ1万円を切る4Kテレビが登場(2013.04.12)
「有機EL」カテゴリの記事
- ソニーとパナソニックのテレビ向け有機EL共同開発終了(2013.12.26)
- ソニー、パナソニックの有機EL方式についての開発協議、越年する見通し(2013.10.17)
- CEATECにて3社の有機ELテレビをチェックしました(2013.10.06)
- CEATECで4K 有機ELテレビが公開される(2013.10.01)
- パナソニックの56型有機ELテレビのTFTパネルは、ソニー設計、パナソニック製造?(2013.01.14)
「LEDTV」カテゴリの記事
- ソニー、世界初の4K有機ELテレビを展示!(2013.01.08)
- サムスンの55型有機ELテレビの量産機が発表されたらしいね(2012.05.12)
- 高画質・高音質路線はなんとかしても死守してほしい(2012.04.13)
- 23インチのクリスタルLEDディスプレイが登場される可能性があるらしい(2012.02.17)
- とある経済専門誌いわく、クリスタルLEDディスプレイの高評価は自画自賛らしい(笑)(2012.01.31)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
>驚いたことに、ソニーの最上位機種であるBVMシリーズの有機ELモニター25型(250万円台)より高画質であるらしいこと。
この記事、私も読んで驚きました。
それまでクリスタルLEDって有機ELが大画面化、製造コスト等々の問題を解決困難だから(有機ELよりは)安く簡単に作れる代替ディスプレイの位置付けかと勝手に思っていましたので。
投稿: デジタル貧者 | 2012年1月14日 (土) 18時22分
>>デジタル貧者さん
そうですね。以前はOLED以上の高画質ディスプレイがあるとは考えられなかったね。
まあ原理的には他方式の場合、半導体は基本的に裏方で、なんらかのもの(液晶とか)を駆動させているけど、
LEDディスプレイの場合、自ら(半導体)で光っているからね。駆動=発光なので、応答時間という概念が存在しないのは当然かもしれません。
精細度には問題ないレベルで製造できれば、それ以外ははっきりいって無敵レベルだと思いますね。本当に凄いデバイスを作り上げたなと感心してます。
投稿: mkubo | 2012年1月14日 (土) 20時13分
問題はやはり価格でしょうね、数百から数千個の素子のLED照明であの値段、それが600万個て。
LGやサムソンの有機ELは有機ELであることが売りなので当分の間、画質は2の次でしょうね。
投稿: yoshi | 2012年1月14日 (土) 23時29分
>>yoshiさん
おそらく戦略的な値段で出すと思うので、もしかすると
期待してもよいかもという価格帯になる可能性もありますよ。
僕は55型50万円台なら真剣に考えてしまうかもね。
液晶・プラズマには基本的にスルーしてきたけど、真剣に検討したくなるディスプレイが出てくるのはうれしいですね。
投稿: mkubo | 2012年1月15日 (日) 10時24分