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2012年7月31日 (火)

クラウドゲーミングの可能性について

NVIDIA、GPU関連カンファレンス「GTC Japan 2012」開催「GeForce GRID」が示す新たなクラウドゲームの可能性
NVIDIAが明かすクラウドゲームの限界と可能性とは?

NVIDIA技術者がクラウドゲーミングの可能性について講演している。一部転載となるが、非常に面白いことが書かれているので、ご紹介したい。

最後に、今後の可能性として、実現しそう、もしくは実現させるべき技術について語られた。まずは、“ユーザーインターフェースのローカル実行”。メニュー画面の操作時などは、ほんのわずかな遅延すらもストレスに感じるもの。そこで、重い処理はサーバー側で、ユーザーインターフェースはクライアント側で、というふうにすれば、操作が快適になるうえに、映像をストリーミング用に高圧縮をかけた場合でも、メニュー画面の文字がつぶれたりして見えにくくなる心配もいらなくなるわけだ。
つぎに、“ゲーム画面のレイヤー分割”。これはおもにストリーミングの効率を上げるための技術で、たとえば動きが大きく、高品位な描画が必要とされる手前の絵は高品位に。ぼかされたり、動きが小さいことが多い遠くの風景は、フレームレートを低くてもあまり問題はない。このように、画面を分割して圧縮率やフレームレートを変えることで、帯域を節約できることになる。
最後に挙げたのが、“ゲームエンジンのクラウド対応”。クラウドゲーミング用であることを前提としたゲームエンジンでゲームを制作する場合、従来に比べて、ハードによる制約が飛躍的に小さくなる。たとえば、「1000万ポリゴン、1億ポリゴンを使った圧倒的な映像で、ユーザーにアピールする、といったアプローチも可能になります」(橋本氏)というわけだ。また、ポリゴンに変わる技術として注目を集めている、点を描画して空間を表現する“ポイントクラウド”についても、データ量が大きくなってしまい、ユーザーに届けるのが困難になるという問題があったが、クラウドゲーミングならその難点を解消し、“3次元スキャンによって空間を精緻に再現できる”というメリットのみを享受できるようになる。

クラウドゲーミングでの分散処理の導入により、ゲームが進化する!と以前書きましたが、どうやら実際に実現できる可能性が明言されたのが、驚きました。

SCE、クラウドゲーミングのGaikai買収!

もちろんただのクラウドゲーミングじゃ面白くないので、Cellならの分散処理を生かして、敵のAI処理をサーバ側にやらせて、極めて賢いAI処理ができるようになったり、背景のレンダリングをサーバ側に分散処理させて極めて綺麗なゲームになることもできます。

確かにサーバのリソースは節約できるし、早期でのPS4クラスのクラウドゲーミングは技術的に可能かもしれない。

それが実現できれば、"真のクラウドゲーミング"と呼ばれるようになると思いますね。

おそらくPShomeあたりに早期に実現されるそうな気がしますね。元々無料ですので、何らかのトラブルあっても、気にならないだろうね。クラウド側へリソース回せるようになれば重いと言われているPShomeが一層快適になる可能性がありますね。

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ゲーム」カテゴリの記事

コメント

PShomeがクラウドになれば相当快適になりそうだなぁ。あまりに重いのでほとんど起動していない。
もっと大勢でワイワイできるようになれば盛り上がりそう。
ただ問題は、今と比べてどのくらいサーバーの設置費や維持費がかかるのかということ。
コストがかかるので有料です、となっては広がりは期待できない。

投稿: | 2012年7月31日 (火) 10時58分

PShomeはF2P型(基本無料でアイテム課金)なので、サーバのコストは現行サーバとの差があまりなければ、問題ないと思いますよ。

また、以下のみらいさんのブログによりますと、Gaikaiのトップ曰く、サービスが広がるほど、サーバのコストが安くなったといってます。

http://ameblo.jp/seek202/entry-11314960040.html

だから我々はエドモントンにいくつかのサーバをおきました。結局、エドモントンでは、サーバーのホスト費用はサンフランシスコの10分の1だと分かりました。信じられますか?遅延をたったの数ミリ秒の短縮することでゲームプレイを改善できたこと、逆にサーバ費用は下がったことを。BioWareでのプレイはよりよいものになり、わたしたちのコストは下がりました。サービスが広がるほど価格は安くなり、逆に品質は上がるのです

投稿: mkubo | 2012年8月 1日 (水) 07時13分

最近OnLiveが破綻したとか買収されたとかでいろいろとカオスな感じになってますね。
もしMSがOnLiveを買収したらめんどくさい事になりそうですが、はてさて?
少なくともSCEのGaikai買収はタイミング的にもベストな判断でした。
クラウドゲーミングには様々な可能性を感じますが、SCEがどこまで本気でその可能性を
実現に導くのか?を見守りたいと思います。

関係ないかもしれませんが、個人的には以下の動きが気になります。


AMDやARMなど5社,異種混合コンピューティング標準化に向けた財団設立
http://www.4gamer.net/games/017/G001762/20120613008/

ARMとPowerVRを巻き込んだAMDのソフトウェア構想「HSA」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/20120620_541286.html

AMD GPUとモバイルGPUで同じプログラムを走らせるHSA構想
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/20120719_547768.html

AMD、x86とARMの違いを吸収するソフトウェア動作基盤を開発へ
http://www.computerworld.jp/topics/583/CPU%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%A0/204672/AMD%E3%80%81x86%E3%81%A8ARM%E3%81%AE%E9%81%95%E3%81%84%E3%82%92%E5%90%B8%E5%8F%8E%E3%81%99%E3%82%8B%E3%82%BD%E3%83%95%E3%83%88%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%A2%E5%8B%95%E4%BD%9C%E5%9F%BA%E7%9B%A4%E3%82%92%E9%96%8B%E7%99%BA%E3%81%B8

以前のPS4がAMDチップ採用の話と合わせると『HSA構想』とやらが何か関係あるのかな?
などと思ってます。

投稿: RM | 2012年9月 4日 (火) 18時45分

>>RMさん

OnLive社員でリストラされた方々はMSが雇っている話もあるらしいので、多分買収する気がなく、人材獲得重視で動いていると思われます。元々MSはクラウド関連で結構投資されてますからね。OnLiveを直接買収するメリットはあまりないですし。

AMD説はともかく、後藤氏の記事を読む限り、まるでAMDが内定したように断言してますね・・

投稿: mkubo | 2012年9月 5日 (水) 07時26分

>>mkuboさん

クラウドゲーミングのほとんどの特許をGaikaiとOnLiveが持っているという話もあったので
OnLiveがMSに買収されると特許関連でめんどくさそうだな・・・と思ったもので。
MSに人員だけが流出したのであればたいした影響はなさそうですが。
OnLive自体は事業は継続するようですが、どこが買収したのかの詳細が不明なのが気になりますね。
どこが買収したにせよ、やはり特許関連のゴタゴタは後々起こるのかもしれません・・・


http://news.livedoor.com/article/detail/6867424/
もうひとつ気になる話として、OnLive の CEO Steve Perlman 氏は、時期をみてライバルに特許訴訟をおこすことを検討していたとの証言もあります(こちらはまた別の元従業員ソース)。実際に OnLive は2010年末にストリー
ミングゲームに関する特許を取得済み (US 7849491, " Apparatus and method for
wireless video gaming ")。

特許を始めとする知財はいうまでもなく企業の重要な資産であり、買い手の方針いかんでは、たとえば Gaikaiを買収したソニーにとっても、競合がひとつ消えてよかった以上の
厄介ごとにつながる可能性もあります。

投稿: RM | 2012年9月 5日 (水) 21時51分

>>RMさん

特許訴訟というリスクは抱えていることね。確かに心配ですね。ただ、GaiKai側の特許によっては、最悪でもクロスライセンスに持ち込めるので一応問題ないかも。大した特許がなければ困りますが^^;

投稿: mkubo | 2012年9月 6日 (木) 07時48分

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