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2012年8月

2012年8月23日 (木)

西田宗千佳著「漂流するソニーのDNA プレイステーションで世界と戦った男たち」読了しました

昨日の22日は発売日だそうですが、どこの本屋も置いてなかった。仕方がないので、近くのジュンク堂に行ってきました。その本屋にも置いてなかった。店員に聞いてみたところ、入荷した荷物の中に置いてあったそうです。一般的な新刊は、発売日なのに置いてないことが珍しくないことかね。

近くの図書館にて一気に最後まで読書し、読了しました。(買った本を図書館で読むのは変かもしれないが、読書環境として一番集中しやすいからですw)

あとがきによると、西田さんいわく、前作である『美学 vs 実利 「チーム久夛良木」 対任天堂の総力戦15年史』を底本にし、内容の大幅改定と追加を行った、いわば「バージョン2」だそうです。

読んだ感想であるが、実質的に久夛良木物語といってもいい内容でした。5章で分けているんですが、1~4章は全て久夛良木さんが主役として活躍されている感じでした。5章は久夛良木さんが去った後のSCE体制及びソニーの平井体制について書かれている感じです。

麻倉怜士さんの著作である「ソニーの革命児たち」は極めて素晴らしい本でした。PS1サクセスストーリーであり、同時に久夛良木物語といってもいい感じでした。しかしPSが大成功できた時点で終わっており、久夛良木物語の続きを読みたい読者がいてもおかしくない。少なくとも僕が続きを読みたい読者であるがw

ちなみに、「久夛良木健のプレステ革命」は「ソニーの革命児たち」の内容とほぼ同じ。出版された時点は、PSXが発売される前の話だったので、久夛良木さんへのインタビュー関連の話をちょっと入れた程度でした。

『美学 vs 実利 「チーム久夛良木」 対任天堂の総力戦15年史』は実質的に「ソニーの革命児たち」の次回作といえる作品でしたが、当時の西田さんは若干力不足な点があったためか、当時は率直に言って物足りないという印象が強かったです。

しかし、本作はいい意味で「ソニーの革命児たち」の最終章がやっと追加され、久夛良木物語として完結できたという印象であり、いわば完全版といってもいい完成度です。

PSBB、PSX等の失敗談も書かれている。

僕でも知らなかった事実、以下に箇所書きでまとめたい。

・久夛良木さんは子供の頃、非常に病弱だったらしい。「10歳までは生きられない」と言われたことすらあったという。四六時中ベッドで寝ていたそうだ。

・セガが開発したアーケード版VF1(バーチャファイター)が発表されたおかげで、ゲーム業界内にVF1と同じ3DCGを扱えるPS1が一気に注目されたのはあまりにも有名な話であるが、実はVF1が発表されたアーケード関連のイベントの現場に久夛良木さんたちもいたそうです。当初PS1に冷淡だったサードパーティーの偉いさんたちが久夛良木さんたちへ直接伺い、熱心に商談を進めるようになったそうです。

・初代PSは実はROMカートリッジ対応を検討していたそうです。あの拡張端子は、カートリッジ端子を流用したそうです。久夛良木さんはCD-ROMの優位面(流通とか)を最大限に活かすために、ROMカートリッジ対応を採用しなかったことです。

・サムスン製液晶搭載PSP試作版は実際にあったそうです。西田さんが実際に触っていること。西田さんいわく、液晶のクォリティーとしてシャープ製とあまり差がなく、十分満足できるレベルだったそうですが、久夛良木さんたちは品質を優先することで、シャープ製に決めたそうです。

・PS3用BDドライブの半導体レーザーの量産技術の確立を図るのに、ソニーの光ディスク向けのエンジニアの半数を充てたこと。そのため、パソコンやBDレコーダー用のエンジニアが足りなくなるという事態が出てしまったそうです。そこでパイオニア主導の共同開発することになったのである。確かに当時のBDレコーダー(V9世代)はパイオニア製BDドライブを搭載していると言われていた。V9は片面2層対応できなかったのも、ソニーのエンジニアのリソースが足りなかったからと思われる。PS3用半導体レーザー開発はまさにオールソニーの総力を結集したプロジェクトであった。結果的に生産量をなかなか増やすことができず、十分なPS3の初期出荷数を確保できなかったのであるが・・・

・サムスンと液晶パネルで提携した理由も出ている。液晶パネルそのものは付加価値のあるものでないと判断したことで、自社製造という道を選択しなかった。結果的に、国産液晶にこだわった今のシャープの経営危機をみれば、ソニーの選択は一応正しかったといえる。もちろんこれがソニーのテレビ事業を救ったとは言えなかったが。個人的には当時としては、これ以上ないほどのベターな選択だったと思います。少なくとも自社製造を回避した点は高く評価すべきだと思ってます。今の状況みれば完全に液晶テレビがコモディティ化になっていますし。有機ELパネルも、台湾メーカーとの提携等を慎重に検討されてますし。

実に面白い読み物でした。「ソニーの革命児たち」の完結編としてまとめられてますので、オススメですよ。

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2012年8月19日 (日)

PS Vitaのブラウザ等、改善されるかな

8月28日に配信する予定のFW1.8へのアップデートにより、様々な点で改善されるそうです。
SCE、PS Vita新ファームで初代プレステ用ソフト対応

アップデートの主な内容は以下のとおり。

  • 初代「プレイステーション」規格ソフトウェアに対応
  • ホーム画面や、「ビデオ」、「ミュージック」、「設定」などのアプリケーションの一部の機能において、PS Vita本体ボタンでの操作に対応
  • 「ビデオ」で動画の可変速再生、早戻し/早送りおよびリピート再生に対応
  • 「ミュージック」で、PlayStation 3(PS3)またはiTunesで作成したプレイリストの再生に対応
  • 「リモートプレイ」のLiveAreaに、PS Vitaを利用してPS3専用ソフトウェアの操作ができる「クロスコントローラー」機能のアイコンを追加し、PS3との連携を強化

久々の大型アップデートですね。ポタン操作、iTunes等で対応されるそうです。
ビデオデコード問題、ブラウザ周りも改善されるのではないかと思います。

個人的に一番注目しているのは、ブラウザ周りです。

ぶっちゃけ、現行バージョンのブラウザははっきりいって使い物にならないです。iPhone4S以上のスペックを誇りながら、なぜか数代前のiPhoneよりブラウザの表示等の完成度が極めて低いです。

Webkit、HTML5対応は少なくともiPhone4Sレベルを実現するべきだと思ってます。

特にHTML5対応が重要です。ポストiOS/Androidといわれるほどプラットフォーム縛りがなく、立派なスマホのアプリとして動作できるポテンシャルを持ってます。

実際、MozillaがオープンソースOSとしてFirefoxOSを開発中で、来年初頭にそのOSを搭載したスマホを投入する予定になってます。

新たなスマホ用OS「Firefox OS」搭載のスマートフォンが2013年初頭に登場へ、実際のスクリーンショットはこんな感じ

YouTubeで開発中の”FirefoxOS”のデモ動画が公開されている

HTML5対応のメリットは、やはりApp Storeの審査等を通さずに、スマホのアプリとして開発できることです。もちろんiOS、AndroidでもHTML5対応アプリが動作できます。PS VitaだけはHTM5対応がいまいちであれば、実に恥ずかしいことです。

8月30日に発売予定のnasneは、SonyのCHAN-TORUというWEBアプリで操作できます。Webkit対応ブラウザ(Safari、Chrome)しか使えないみたいですが、PS Vitaは一応Webkit対応なのに、現行のバージョンはまともに使えないです・・

今度のFWアップデートで、Webkit対応もまともになるか、注目していきたいですね。

ちなみに、新しいiPad+CHAN-TORUとの組み合わせは、実に相性がいいです。高解像度なので、結構使いやすいです。直近の不要なコンテンツの整理は一番使いやすいです。本体でのコンテンツ削除を行うよりやりやすいです。

かなり古いコンテンツの整理に関しては、SonyTabletで展開しているレコプラというAndroidアプリの方が圧倒的に使いやすいです。一応nasneも対応されてます。PS Vitaのtorneアプリの登場にも期待したいですね。

万が一、ブラウザの改善は期待したほどではなかった場合、SCEに強い失望感を覚えるでしょう・・ 9ヶ月間に何をしていたか!と非難したくなりますよ・・

SCEはブラウザの重要性について全く理解してなかったということになりますよ・・

8月28日のFWアップデートまで、不安や期待が交錯する日が続きそうですね・・(苦笑)

関係ないけど、PSMに関しては、Asus等の加入が発表されましたね。Androidタブレットメーカーとしてトップなので、心強い援軍です。

SCE、今秋からPlayStation Mobileを本格展開 -対応スマホなどに専用ソフト提供。ASUSも参加

ASUS関連以外には目新しいことはあまりない印象です。なぜか一般マスコミが初めて聞いたような感じで騒いでますね。大手ソフトメーカーが少ないという指摘もありますが、元々iOS/Androidへのアプリ開発体制が整っており、必要あればネイティブVitaアプリを開発すればよいので、必要性が高くないと感じていたかもしれませんね。個人開発者によるアプリの登場には期待したいです。

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2012年8月 1日 (水)

ソニービルのVW1000ESで4K2K映像を観てきました

DSC01446

休日にソニービルへ行って来ました。VW1000ESでの4K2K映像が目的です。

blog-DSC01451

3台のVW1000ES。ストロボは使ってないため、画像ツールにて明るめにしてます。

3つのスクリーンに投写された内容は沖縄美ら海水族館などの4K2K映像。もちろんF65で撮影されたもの。

F65の4K2K映像を観るのは初めてでしたが、実に綺麗でした。高精細感は素晴らしい。解像感はもちろん、色彩鮮やか。極めてノイズレス。スクリーンはマット系スクリーンと思われる。スクリーンの癖らしい癖は感じられず。フレームレートは30pと思われますが、思ったより違和感はありませんでした。おそらく2Kの30p映像には慣れているからかもしれません。

VW1000ESのおかげか、いわゆる動きボケ感も全く感じられませんでした。SXRD系としてかなり改善されてます。デジタル駆動のおかげかもしれません。業務用SXRDプロジェクターだと動きボケ感がややありましたし。

プロジェクタの投写環境として理想的なレベルではなく、完全暗室ではありませんでした。それにもかかわらずコントラスト感はバッチリでした。パワフルな300WのUHPランプのおかげでしょうね。

僕の知る限り、間違いなくプロジェクター画質として最高峰レベルでしょう。銀座のソニービルに行ける方には、一度体験してみるといいですよ。

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