CEATECに行って来ました。有機ELテレビをチェックできました。
ソニー、パナソニックの4K有機ELテレビ、もう1社の有機ELテレビはLG製曲面有機ELテレビです。別にLGが出展していませんでしたが、京セラブースにて展示されました。厚さ1ミリの超薄型ピエゾフィルムスピーカーの視聴ブースにありました。画質についてもチェックできました。個人的に極めて貴重な体験できたので、雑感を以下に書いていきます。
ソニーの4K有機ELテレビ編
いつも人だかりでした。有機ELテレビブースは。素人目でも、はっきりとキレイと分かります。隣に65Vの4K液晶テレビが展示されているにもかかわらず、圧倒的に差はありました。また、真っ暗な環境ではなく、明るい環境で展示されていました。外光に強いですね。XEL-1も同じですね。
ソニーの4K有機ELテレビの特徴は一言で述べるなら、XEL-1ベースとして極めて進化したものです。特にコントラスト、白ピーク表現はまさしくXEL-1系統です。色域については印象的です。あそこまでの鮮やかな色表現は今まで見たことはありません。液晶LEDテレビなんとかははっきりといって比べ物になりません。太陽の光を受けるシーンについて豊富な表現するところは他のテレビでは見たことがありません。
精細感は極めて素晴らしい。隣に展示されていた65Vの4K液晶テレビの精細感がちょっと荒いと感じたほどです。おそらく8K液晶と十分勝負できるほどの精細感があるかもしれません。
超接近で撮影できませんでしたが、デジカメのズームレンズ機能にてなんとか拡大できました。PCで解析してみたのですが、なかなか精細度が凄いと感じました。
デジカメのズームレンズ最大にて撮影。一番下の横断歩道にあるオレンジ色のタクシーあたりをPCにてさらに拡大してみました。
RGBが全く分離してないように見えます。普通の液晶テレビなら、必ずRGBで分離されているはずですが、ソニーの4K有機ELテレビは1画素で1色を出力しているように見えます。まるでプロジェクターのような仕組みになっていると思えます。プロジェクターの仕組みは1画素で1色で出力されているからです。もしかしたら革命的な技術かもしれません・・・ これはプロジェクター系しか実現できないことができている可能性はあることです。
4K液晶の拡大写真は以下の通りです。分かりづらいかもしれないが、良く見てみると、RGBで分離しているのが分かります。これが一般的な仕組みです。4Kになると比較的に見えにくくなっていますが、ソニーの有機ELテレビは極めて見えません。もしかしたら1画素で1色で出力されている可能性はあるんです。
ソース:“特別じゃない”4Kテレビ。東芝「58Z8X」
ちなみに2Kプラズマですが、以下の通りです。プラズマは精細感が低いと言われたのはRGBが分離しているのをはっきり目立つのが原因だと思われます。
ソース:プラズマならではの「色」と「黒」。VIERA「TH-P55VT60」
プロジェクタの場合は以下のとおりです。4K SXRDです。パネルのズレによる色ズレもありますが・・・ プロジェクター方式は1画素で1色を出力しています。階調感が豊かといわれるのはその方式のおかげです。
ソース:リアル4Kプロジェクタついに登場
ソニーの有機ELテレビを実際に見てみると、はっきりいって100万円台でも欲しい!と思ったほどです。
ちなみにLGの有機ELテレビでも超接近で撮影しました。白色有機ELテレビ+カラーフィルタという仕組みですが、はっきり言って画質がいまひとつでした。精細感は最悪です。昔のプラズマの精細感(解像度がWXGAで50インチぐらいという感じで)という印象です。ソニー、パナソニックの有機ELテレビと比較するのは失礼すぎますw
XperiaZにて撮影。レスポンスのいいおかげで、短い視聴時間で超接近での撮影ができました。
その写真にある字幕部分あたりをスマホで拡大してみたら実に興味深いことがわかりました。
【警告】目に悪いと思いますので、あまり長時間で見ないでください!(特に白色部分)
大きなサイズを掲載したかったが、目が痛いと感じたので、とりあえず小さいサイズにしました。一応クリックすれば大きなサイズで表示されます。
白色を表現することにおいてはRGBWのWをそのまま出力しているようです。肉眼では青っぽい白色という印象でした。輝度を稼ぐために、W部分を太くしているみたいですね。そのせいで、開口率がかなり悪くなっています。そのため、精細度はあまり良くありません。青色だけの表現はWの発光がないため、黒色が目立ちます。
ソニーの4K有機ELテレビは白色有機EL+カラーフィルタという話もありますが、CEATECで見た限り、僕には極めて大きな違和感を持ちました。要するに、白色有機EL+カラーフィルタという方式は絶対にありえないと思いますよ。白色有機EL+カラーフィルタ方式を採用している韓国LGの有機ELテレビを超接近で撮影して分析して確信を持ちました。ソニーの有機ELテレビについては、西川氏の説がおそらく正しいかと思いますよ。
ソニーの4K有機ELディスプレイは、印刷技術と真空蒸着を組み合わせたハイブリッド型形成方式を採用しているといわれる。印刷技術で形成しても問題ないとされる赤色発光層と緑色発光層の形成に印刷技術を用い、印刷で形成すると発光効率や寿命の面で難がある青色については青色共通層として蒸着技術を用いて形成させると見られる。
パナソニックの有機ELテレビですが、極めて素晴らしい完成度でした。ピーク表現は実におとなしいですが、しっとり感は素晴らしいです。西川氏の記事によると、暗部階調表現は実に素晴らしいそうです。おそらく映画との相性は極めて抜群かもしれません。どちらかというと玄人好みの絵作りです。素人目では、分かりづらいもしれない。率直に言って、4K液晶と比較するならすぐには分かりにくいかなと思います。
ソニーの有機ELテレビの方が実に分かりやすいです。玄人好みとしてはパナソニックが展示していた有機ELテレビであるのは間違いありません。
ソニーとパナソニックの共同開発の成果を導入されているみたいので、ソニー側の研究成果を生かされている可能性はありそうですね。
なお、シアター内にいた関係者によれば、今回公開された有機ELパネルも、ソニーとパナソニックの次世代有機ELパネル開発プロジェクトの産物として捉えてもらって構わないとのことであった。
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